FACEBOOKから仕事は来るのか?『FACEBOOKを最強の営業ツールに変える本』
【今回のテーマ】
FACEBOOKのビジネス活用
【今回の一冊】
◆タイトル:『FACEBOOKを最強の営業ツールに変える本』
◆著者:坂本 翔
◆出版社:技術評論社
◆ページ数:304ページ
◆2016.2.20
【こんな方にオススメ】(5段階)
●FACEBOOKページを起ち上げたが、なかなか成果につながらない ☆☆☆☆☆
●FACEBOOKで集客したい ☆☆☆☆
●FACEBOOKでイベントの人を集めたい ☆☆☆☆
【レビュー】
●Facebook営業の4要素
Faebook営業は「集客」「教育」「販売」「維持」の4つの要素で構成されています。
「集客」から「販売」で「見込み客」から「顧客」になります。
「維持」では、商品やサービスを購入してくれた顧客が蓄積され、「リピーター候補」として砂時計のように貯まっていくイメージです。「集客」・・・Facebookユーザーとのつながりを増やす。Facebookページに「いいね!」をしてもらう。個人アカウントで友達となる。
「教育」・・・商品・サービスのニーズ発生時に思い出してもらうこと。そのために日々の投稿を介して見込み客に知ってもらう活動のこと
「販売」・・・まず比較的低価格のフロントエンド商品(入口商品・お試し商品)を買ってもらう。その後、バックエンド商品(売りたい商品)につなげる。
例:飲食店のフロントエンド商品=ランチ → バックエンド商品=ディナー「維持」・・・継続的なFacebookへの投稿で関係を維持し、お客さまの記憶に残り続けることで、ニーズが発生する度にリピートしていただく。
商品のセールスばかりの企業Facebookは敬遠され、見られなくなります。
Facebookで上手に仕事につなげていくにはどうしたらいいのでしょうか。
我々のような士業では、セミナーや無料相談会などがフロントエンド商品となり、
コンサルティング契約がバックエンド商品となります。
通販会社の広告での提案を見ていたらわかるように、最初はハードルの低い提案を受け入れてもらうことが重要ですね。
広く見込み客を集め、顧客とのつながりを維持し、顧客がほしいタイミングで選ばれるこのようなプロセスはダイレクトマーケティングではよく知られていますが、この意識を持つことはFacebook営業でも大変重要です。
本書はこの4つのプロセスにFacebook営業を整理し、大手ではない身近な企業の事例を用いており、具体的で大変わかりやすく解説されています。
筆者ご自身が行政書士をされており、自らの事例も紹介されているので、士業でFacebookをビジネス活用したい人にもおすすめです。
これまでのFacebookの運用で行き詰まっている方、本書を通じてFacebookで何がしたいのかを問い直してみてはいかがでしょうか。
(1)宣伝投稿までの「プロセス」を見せる
いきなり「新製品販売開始です!」などと投稿しても大きな効果は見込めません。
発売の前から、企画会議の様子、制作過程、発売までのカウントダウンを少しずつ投稿していきます。
これはFacebook営業の「教育」を実践するうえで非常に重要になります。
そのニーズを無理に発生させようとする(商品やサービスを売り込む)から、
ファンや友達は不快感や不信感を抱き、販売から遠ざかっていくのです。
例えばラーメン店であれば、食材やラーメン作りについてのこだわりや製造過程を紹介したり、
季節限定商品の新しい企画検討段階から試作状況、発売までの残り日数を紹介していく感じですね。
「プロセス」を見せる。そのためには、前もって投稿内容を計画的に考えておくことが大切です。
Facebook営業の本質を突いたポイントだと感じました。
(2)Facebookの4種類の投稿
1.直接的な宣伝投稿・・・「販売」へ導く最終段階で必要な投稿
2.間接的な宣伝投稿・・・Facebook営業の中心となる投稿。宣伝色をできる限り抑える
3.情報提供型投稿・・・自分のファンや友達に役立つ情報を提供する。facebookを利用する目的の一つは「情報収集」
4.日常投稿・・・日々の出来事や自分の考えの共有など、自己開示を目的とした投稿。もっとも反応を得やすい投稿
投稿毎にどの種類の投稿か、何が目的で、どんなことを期待して投稿するのかを意識する。
本書中に具体例が多く紹介されています。
Facebook営業の4要素とFacebookの4種類の投稿を組み合わせ体系化されている点は大いに注目すべきポイントです。
どの種類の投稿が多いのか、どれかに偏りすぎていないか、そもそも何の目的で投稿しているのか。
自分自身投稿内容を検証しないといけないなと反省しました。
(3)人が見える投稿を
運営主体が会社や店舗であることが多いFacebookページでは、積極的に「人気(ひとけ)」を出した投稿を行うべきです。
お客様ご本人に許可を得て、できるだけ人が見える写真を投稿するようにしましょう。
・お客様が楽しそうに食事をされている様子をいつも投稿している居酒屋さん
・お客さんがカニを堪能しているのを紹介している旅館さん
・スタッフが楽しそうに働いている様子を紹介している町工場さん
こういったページを思い出しました。
ミスチルの音楽ライブでは、注意書きにDVD等で顔が映る可能性がありますと書いてありました。
人の顔が見えないと無機質な感じとなり、親近感が持てないこともあります。
この部分は抵抗がある部分もある方が多いでしょうが、差し支えなければ人が見えるページにしていきたいですね。
●イベントの伝えるべきプロセスは2段階
「イベントが決定するまでのプロセス」
「イベント当日までのプロセス」
「間接的な宣伝投稿」をメインに「日常投稿」や「情報提供型投稿」を織り交ぜていく。
Facebookはイベント情報を伝えるのにとても向いているツールだと思います。
打ち合わせ風景、準備物の作成風景、リハーサルの様子など当日に向けて盛り上げていくと参加予定者はとても楽しくなりますね。
本書ではイベント集客の活用方法についてもとても詳しく紹介されています。
他に、Facebook以外のSNSということでinstagram、Twitter、LINE@の活用可能性についても触れられています。
目的や用途に応じて、どのSNSを利用するかの相談を私もよくいただきます。
最近はinstagramに挑戦する事業者さんも増えています。
Facebookを上手に利用して、うまく仕事につなげたい方におすすめの書籍でした。
【目次】
はじめに
CHAPTER01 Facebook営業の「基本」を知る
CHAPTER02 Facebook営業の「準備」をする
CHAPTER03 Facebook営業で「見込み客」を集める方法
CHAPTER04 Facebook営業の「効果的な投稿術」を知る
CHAPTER05 Facebook営業の「効果的な投稿例」を知る
CHAPTER06 Facebook営業 「イベント集客」でつながる方法
CHAPTER07 Facebook広告で「集客を加速」させる方法
CHAPTER08 Facebook以外のSNSを活用する方法
【今回の一冊】
◆タイトル:『FACEBOOKを最強の営業ツールに変える本』
◆著者:坂本 翔
◆出版社:技術評論社
◆ページ数:304ページ
◆2016.2.20
【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆
【関連書籍のレビュー記事】
フェイスブックの基本的特性とフェイスブックグループの活用
Facebook・Twitterのビジネス活用の基本
【関連記事】
【関連サイト】
行政書士オフィス23(坂本翔さんの公式HP)
【編集後記】
こういった書籍を拝読する度に自らのfacebookのいたらなさに気付かされ、反省しきりです。
ただ、直接的な宣伝投稿はほとんどしない売り込み臭の少ない内容ではあるかなと。
facebook営業、奥が深いです。
【メールマガジンは2016年で終了。2017年から本ブログは不定期に】
業務全般の見直しの結果、
2017年からは本の紹介ブログは
不定期とさせていただくことにしました。
本の紹介以上に、現場を通じて学んだことなどを
ブログで更新していく方針にします。
もちろん読書はずっと続けていますし、
今後も「これは!」というものは紹介していきます。
同時にメールマガジンは2016年を持ちまして
終了させていただきます。
長い間の購読ありがとうございました。
【目指せ300冊レビュー!】
今回で211目です。
【最新の書籍紹介はこちらで掲載しています】
岩橋マネジメントサービスHP
【過去の書籍紹介はこちらのブログに書いていました】
中小企業経営に役立つビジネス書・自己啓発書レビュー
【おわりに】
最後までお読みくださりありがとうございました。
今後とも引き続き、よろしくお願いいたします。
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