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鈴木敏文(セブン&アイホールディングス名誉顧問)の講演メモ

知恵産業経営大会2017

知恵産業経営大会2017

この

「変化対応~敷かれたレールはない~」

株式会社トーハン時代

新刊ニュースを売れる雑誌に。

5000部を13万部に。

新刊ニュースだけでなく、本好きな人が息抜きで読んでもらえるエッセイなどを盛り込んだ。

当時学習した統計学・心理学が後にも活きた。

 

株式会社イトーヨーカー堂へ。

5年先、10年先、15年先、日本がどうなるかを考えた。それはわからないが、わかろうとした。そこから今何をすべきかを考えた。

世の中が変わっているのに、変わらないで、文句をいうのはどういうことだ。

 

アメリカのセブンイレブンとの出会い

ショッピングセンターや大型スーパーがある中で、小さなお店なのに利益をあげている。何か理由があるはずだ。

日本においても、スーパーだけで需要がすべて満たされることはあり得ないと考えた。

 

セブンイレブンスタート

お弁当・おにぎりは最初は大反対。家でつくるもの。将来的に売れるという信念。

おでんも大反対。当時は当たり前でなかった。日本人の郷愁にあると考えた。

セブンイレブンは世界初7つ、日本初30ある。しかし、世界初・日本初を考えたことはない。「どうしたら一般のお客様に喜んでもらえるか、受け入れてもらえるか」これしか考えていない。

伝統は重要だが、伝統の中だけで物事を考えてはいけない。今までしたことを少し直すと革新。

 

基礎をつくる

コンビニはどこにいても便利。

ドミナントで近くに別のセブンイレブンがある。

5分以内に買い物にいけて、すぐちょっと使いたいものがある。

正月も製造・配送。

牛乳の共同配達を実現。

アイスクリームは一番効率が悪かったが、今は圧倒的に販売している。先を見ること。

今も週3日試食している。役員の昼は試食。自分たちがいいと思うものを提供する。

100店舗達成で、これはモノになると考えられた。

 

協力工場

すべて同じ味。工場によって味は違うではダメ。みんなで研究し、秘密も公開。

資本はいれない。寄りかかりの精神が生まれる。甘えになる。

味がダメなら取引はやめる。

セブンイレブンは儲からないなら、即やめていただいて結構。

いつも切磋琢磨する関係。信頼関係以外の何物でもない。

 

アメリカのセブンイレブン

大反対の中、倒産したのを買い取った。

「アメリカはこの程度か、我々のやり方でできる。」

今はグループ売上2位。8000店。

4000億の借金があったが、財務の問題ではない。自分たちの力で伸ばすことができるか。

 

顧客の心理を読み解く

行動経済学。

モノが充足していう時代は、合理性ではなく、心理。

モノが足りない時代は安さ。今はおいしさ。

おいしさは早く飽きられる。わからないように変えていく。伝統に創意工夫。

みんなが満足しているもの以上のものを求めている。

ビジネスパーソンにとって、これほどおもしろいことはない。

モノマネはダメ。同業他社を参考にしたことはない。

二番煎じは二流。自分で考えなさい。自己開発。

 

おわりに

トーハンを退職される時、コンビニをはじめる時、おにぎり・弁当・おでんを売る時、常に周囲や業界の大反対にあいながら、「どうしたら一般のお客様に喜んでもらえるか、受け入れてもらえるか」と、ご自身の信念を貫き、今のセブンイレブンを築き上げたというお話でした。

お話の中には金言がたくさん盛り込まれていました。

非常に説得力のあるお話でした。

・統計学、心理学、行動経済学

・お客様だけに焦点を絞って考える

・5年先、10年先、15年先を見据えて今、何をすべきか考える

・自分自身が変わらないで、時代の変化に文句を言うな

・今あるもので、すべてのニーズが満たされることはあり得ない

・役員が試食。自ら客となり自社の商品・サービスを評価する

・協力工場とは切磋琢磨する関係に

・モノが充足する時代は安さではなく、おいしさ。顧客の心理。

顧客に焦点をあて、自己開発していく勇気をいただくと同時に、他社を時々意識してしまうことを反省させられました。

貴重な機会をいただいた京都商工会議所さんに感謝です。

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