開業前との予想との相違

こちらも日本政策金融公庫総合研究所の新規開業実態調査のデータです。

スライドの左側が思ったより良かったことです。

右側は思ったより悪かったことです。

それぞれ見てみましょう。

 

思ったより良かったこと

製品・商品・サービスに対する需要が予想以上に多かった

→期待以上にお客様の反応が多かったんですね。

取引してくれると言っていた企業が予想以上に発注してくれた

→これも嬉しい誤算ですね。

主な顧客が想定していた客層とは異なった

→新規事業の場合、当初ターゲットとは異なる本当に必要としている顧客が現れることはよくあります。意外な顧客に注目し、そこに金鉱がないか目を光らせましょう。

思ったより商圏が広がった

→期待以上に遠方からも顧客が来てくれた。観光のついでに寄ってくれた。ネットで海外からも発注があったなどでしょうか。コンセプトや商品・サービスが際立っていると、こういった反応も生まれやすいです。

思ったより客単価が高かった

→客単価をUPさせる工夫も大事ですが、低価格よりも、付加価値で勝負したいですね。

 

思ったより悪かったこと

思ったより客単価が低かった

→利益を得る主力商品よりも、低価格商品ばかりが売れてしまった。

製品・商品・サービスに対する需要が思ったほどなかった

→当初の需要予測、市場調査、顧客調査が甘かったのでしょうか。

思ったより競争相手が多かった

→例えば、ライバルは同業のラーメン店だと思っていたが、ランチ需要という意味では近隣の飲食店は全てライバル。中食も含めたらスーパーや惣菜店もライバル。顧客の胃袋を満たすということで考えたら宅配サービスも。顧客の目線をよく観察することが大事ですね。

取引してくれると言っていた企業からの発注が思ったほど、またはまったくなかった

→経済状況は常に変化します。口約束では心もとないですね。

思ったより商圏が狭かった

→先程とは逆に、もっと周辺地域からも来店があると期待していたが、近郊の顧客しか得られなかったということ。特徴が弱いと、商圏は狭くなるように感じます。「わざわざ足を運ぶまでもない」と顧客に判断されるレベルです。

 

ここで伝えたいこと

ここで伝えたかったことは、「予想」「思ったより」「期待以上」「客単価」「商圏」など、そもそも計画がないと、良いのか、悪いのかを数値で測れないということです。

頭の中の想定ほど、いい加減なものはありません。計画書に紙で書いておき、実績と比較することでうまくいっていること、うまくいっていなことが明確にあります。

経営不振の経営者によくある共通点として、丼勘定があります。

・1年経って、決算をしないと赤字か黒字かわからない。

・どの商品・サービスがよく売れているのかわからない。

・どの商品・サービスが粗利益が高く、利益を支えているのかわからない。

・気がつけば手元の現金・預金が少なくなっていて、急いで金融機関に駆け込みがち。

・前年同月と比べて客単価が増えているのか、減っているのか、それがいくらなのかわからない。

・客数が増えているのか、減っているのか、それが何人か、その理由がわからない。

・客単価、客数がわからない=売上=来店客数✕客単価で把握できていない。

計画が紙に残っていることで、実績と比較し、改善点を根拠付きで把握でき、改善行動を起こすことができます。

毎月毎など、タイムリーに計画と実績の違いを発見し、スピーディーに軌道修正を行う上でも計画があることは重要です。

 

次回予告

次回から、事業計画の必要性について考えていきます。

次の記事:事業計画書の役割イメージ

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丹波経営研究会