事業計画書の役割イメージ|ブログで創業塾0160
事業計画書の役割イメージ
事業計画書はよく航海に例えられます。
目的地もなく、海をただよう幽霊船には誰も乗りたくないですよね。
出発するには行き先、目的地があります。
例えば、『海賊と呼ばれた男』のモデルとなった出光興産の創業者出光佐三氏は、石油の小売を、石油元売が直営店を全国に設け、中間搾取なしで低価格でガソリンや灯油、機械油を消費者に届けることを目指し、実現されました。
本田技研工業の本田宗一郎さんは、浜松の町工場時代から、『我が社は世界的視野に立ち』とうたい、実際にバイクの世界レースに挑戦し、世界一に輝いています。
ソニーの設立趣意書には、『真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設』と掲げられています。
多くの人に共感してもらえる目的を持つと、賛同者も集まりますね。
最終目的地は、大きな方向性を示してあれば、あまり具体的でなくても良いと私は考えています。
航海と事業計画
・目的地はどこか?
→何を目指しているのか。この事業の存在意義は何か?
・どのような地形を通るか?
→創業して軌道に乗るまでの工程表は?
・船の性能はどうか?
→強みや特徴は十分磨いているか?新たに身につけるべき技術・ノウハウはないか?
・何ヶ月かかるのか?
→軌道に乗り、事業を継続できる利益確保は何ヶ月以内に達成するのか?
・スケジュールはどうするのか?
→何を準備し、いつ開業するのか?
・水と食料はどれだけいるか?
→必要な資金はいくらか。
・水と食料をどこから調達するか?
→仕入先は決まっているのか。信頼関係を築けているか?
・必要な人員とその役割は?
→家族で当面回すのか、人を雇うのか、何を任せるのか。
事業計画をもとに日々PDCAサイクルを回す
PDCAサイクルとは、Plan Do Check Actionの頭文字をとったものです。
計画を立て、実行し、評価し、改善行動につなげる、それを定期的に繰り返すことです。
前回もお話したように、事業計画書があるから想定内・想定外が把握できます。
PDCAサイクルは回転数(年に何回するか)と、その質(検証内容と改善の中身を具体的行動まで実施すること)が重要です。
計画を立てることは大事ですが、何がなんでも細部の計画内容にこだわる必要はありません。
柔軟に状況変化に応じて、軌道修正する臨機応変さが大切です。
計画通りに行くことはまずありません。時には大きくズレながらも、大きな目的地・方向性だけは時々確認し、思い出しながら舵取りをしていきましょう。
次回予告
次回から、事業計画の目的についてもう少し考えていきます。
次の記事:事業計画書の目的
前の記事:開業前の予想との相違
最初の記事:はじめに
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<自己紹介>中小企業診断士 岩橋 亮(Twitter名:りょうさん)
1980.11.28生。B型、射手座、左利き 大阪府三島郡島本町育ち。関西大学商学部卒 システムエンジニアで上場企業に就職(千葉・東京)。 自己啓発で中小企業診断士の勉強を開始。資格学校の先生に憧れ中小企業経営に携わるべく 社員20人の税理士法人に転職(京都)。 1度目は足切りに泣き2度目で中小企業診断士合格。経営支援に特化すべく27歳で独立。創業時、廃業の危機を乗り越え軌道に乗り現在14年目 「創業時にお金がかからず、継続的に色々と気軽に相談できる場所があれば」 を具現化しようと 2020.4オンラインバーゆうてんかをオープン
大阪地域創造ファンドの北河内事務局でお世話になっていた高橋税理士が当ブログ記事をご紹介くださいました。ありがとうございます。
以下、高橋税理士のコメントです。
『中小企業診断士の岩橋亮さんがご自分のホームページで公開されている「ブログで創業塾」の中から、「事業計画書」について書かれた部分を紹介させていただきます。
岩橋さんは、常に、事業者の側に寄り添って、親切心と愛情にあふれた、分かりやすい指導をされてました。
ここに紹介する記事も、大変読みやすく分かりやすい内容で、起業される方、新しい事業に挑戦される方、各種助成金を申請される方などには、最高の指南記事ですので、ぜひ参考にしてください。』
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