コンテンツマーケティングとは?『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』
【今回のテーマ】
コンテンツマーケティング
【今回の一冊】
◆タイトル:『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』
◆著者:株式会社イノーバ 代表取締役社長 宗像 淳 マーケティング部リーダー 亀山 將
◆出版社:インプレス
◆ページ数:200ページ
◆2015.10.23
【こんな方にオススメ】(5段階)
●コンテンツマーケティングを学びたい ☆☆☆☆☆
●従来の広告宣伝に限界を感じている ☆☆☆☆
●ホームページ・ブログ・SNSをもっと上手に活用したい ☆☆☆☆
【レビュー】
●コンテンツマーケティングとは?
中小企業を訪問して、経営者からお話を伺っていると、
「もったいないな」
と感じることが多々あります。
それは、経営者のお話を聴いて伝わってくるその会社の真の強みや魅力が外部に全然伝わっていないことです。
顧客メリットがホームページやブログ・SNSを事前に見た限り、一般的な事業内容や商品・サービスの紹介にとどまっていることが多々あります。
商店街活性化施策に「街ゼミ」というものがあります。これは各店の店主が、その専門知識を活かしたミニ講座を店頭で行い、新規顧客との接点を設けるというものです。
これは、外からお店を見ているだけではわからない点をPRするとても良い仕掛けと思います。
ネットでも、経営者や社員の頭の中にあり、いつも顧客に説明していること、解説していることを積極的に伝えることで新規問い合わせ獲得につながっているケースがあります。
そういった手法をコンテンツマーケティングといいます。
コンテンツマーケティングとは、読者にとって価値あるコンテンツの制作・発信をとおして見込み顧客のニーズを育成、購買を経て、最終的にはファンとして定着させることをめざす一連のマーケティング手法です。
本書はコンテンツマーケティングについて、基本的な考え方から、具体的な手法、運用方法までを大変具体的に解説しております。
コンテンツマーケティングを通じて、情報発信を変革させることによって、広告宣伝費を抑え、新たな見込み客・顧客獲得につなげて行きたい方におすすめです。
誠実に良い商品・サービス、情報提供を日頃から心がけている会社に特におすすめです。
(1)まず存在を見つけてもらうことから
1.見つけてもらう 潜在層が興味を抱くコンテンツ
2.興味を育てる 事例など「自分ゴト化」させるコンテンツ
3.買ってもらう ニーズを満たすための製品・サービス情報
例えば、ホームページについて顧客が悩んでいるのであれば、
「ホームページのチェックポイント」や、「ホームページ運用コストと費用対効果」
といったテーマで有益な情報があれば、見つけてもらえるかもしれません。
そこで、さらに自社と似たような具体的なホームページの課題整理、現状分析から改善に至る事例があれば、「ここなら解决してくれるかもしれない。」と思ってもらえる可能性が出てきます。
その上で、具体的な製品・サービス情報が詳しく示されていれば、問い合わせや資料請求につながります。
通常のホームページでは「3.買ってもらう」の情報だけが掲載されていることがまだまだ多いように感じます。
「1.見つけてもらう」「2.興味を育てる」ためにどのようなコンテンツを作るべきかを考えることはとても大事ですね。
(2)理想の顧客像を明確にする
自社の製品やサービスを買ってほしい顧客像を具体的にモデル化したものを「ペルソナ」と呼びます。年齢や性別、家族構成、居住地、職業、収入、趣味、性格、ITリテラシーや情報収集傾向などを設定し、コンテンツマーケティングを通じて情報を届けたい(=接点をもちたい)ターゲットは誰なのかを明確にします。
ターゲットがぼんやりしていると、総花的になり、面白くないコンテンツとなってしまいます。
そこでおすすめなのがペルソナ分析です。本書では簡単なペルソナを作成するためのシートも用意されていてとても親切です。
このシートをもとに具体的な理想の顧客像を実際に描いてみました。
顧客像を明確にすることで、コンテンツもより具体化します。
(3)コンテンツの全体像を先にイメージしておく
「もし自分が本を出版するとしたら、どんな目次になるだろうか?」を考えて、先に目次を作ってしまう方法があります。
「なるほど」と、思いました。
コンテンツマーケティングといっても、どんなコンテンツを書いたらいいのかがわかりません。
本書ではマンダラチャートによるネタ出しの手法や、こちらのように本を書くつもりでまず目次を考える方法を提案されています。
先に目次があれば、1つ1つ目の前の内容を考えることに集中できます。
●コンテンツマーケティング成功の3つのポイント
・コンテンツマーケティングは最短でも半年、1~2年程度はかかると心がける
・いきなり完璧を求めると、うまくいかない
・ビジネスブログは週1~2記事が目安
コンテンツマーケティングはそれほど費用はかかりません。
ホームページ・ブログの維持費くらいでOKです。
その代わり、運用体制とコンテンツ作成にかける時間コストが必要です。
ブログでもSNSでもそうなのですが、最初から頑張り過ぎると尻切れトンボになってしまいます。
毎月の業務に仕組として組み込み、継続できるかどうかがコンテンツマーケティングの成否を握っています。
仮説と検証を繰り返しながら軌道修正・加筆・新規記事作成を継続することで自社の専門性・強みをPRし、ファン顧客を育成していきましょう。
【目次】
著者プロフィール
はじめに
Chapter1 コンテンツマーケティングの考え方を理解しよう
Chapter2 コンテンツの種類や特徴を理解しよう
Chapter3 顧客視点のマーケティング戦略を立てよう
Chapter4 読み手に響くコンテンツの作り方を理解しよう
Chapter5 制作したコンテンツの影響力を最大化しよう
Chapter6 KPIを設定してPDCAサイクルをまわそう
Chapter7 ひとつ上のマーケティングへ
【今回の一冊】
◆タイトル:『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』
◆著者:株式会社イノーバ 代表取締役社長 宗像 淳 マーケティング部リーダー 亀山 將
◆出版社:インプレス
◆ページ数:200ページ
◆2015.10.23
【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆
【関連書籍のレビュー】
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WEB集客の実践ポイント『金がないなら頭を使え 頭がないなら手を動かせ』
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【編集後記】
おかげさまで200冊になりました。
最近は息子(幼児)を見ていることが多く、
本を持つことが困難なため、電子書籍をスマホで読むことが増えました。
また次の区切りとして300冊を目指して、コツコツ続けていきたいと思います。
【目指せ300冊レビュー!】
今回で200冊目です。
【最新の書籍紹介はこちらで掲載しています】
【過去の書籍紹介はこちらのブログに書いていました】
【おわりに】
最後までお読みくださりありがとうございました。
今後とも引き続き、当ブログをよろしくお願い
いたします。
本書(『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』)、個人的にホームページ作成ソフトを購入した際、附属品(付録)として配本・入手しました。その時は「非売品」表記でしたので、市販されていない「秘本」と思い込んでいました。実際は、市販されているのですか!
第3章(顧客視点のマーケティング戦略を立てよう)、第5章(制作したコンテンツの影響力を最大化しよう)、等々。或いは ペルソナ、カスタマージャーニー、ソートリーダーシップ、マーケティングオートメーション、・・・等々、欧米の最新広告理論に触れることが出来て、目から鱗でした。但し、小職自身は「総務・人事マン」(不動産会社)なので、「宝の持ち腐れ」となる可能性大ですが・・・
平岸さん、コメントありがとうございます。非売品であったことと、この本について当方のブログ記事にコメントいただいたことを二重で驚いています。確かに本書は最先端の手法が紹介されていますね。私の場合、個人経営や家族経営のような小規模事業者支援が多く、極力簡単にお伝えすることに努めています。なので、あまり横文字は使いません。広告理論は自分で実践・検証しながら実用化していっています。確かに総務・人事でこの知識はもったいないですが、採用ページもコンテンツはとても重要なように思います。