中小企業が事業計画を立てない5つの言い訳

業績不振の会社ほど、計画を立てていない企業の方が多い
これは私が数百社の経営者とお付き合いしての実感です。
新規事業でも、きちんと結果を出す企業は、訪問する度に会社の進捗管理表があり、外部から見てもわかりやすくなっています。
『TQ~心の安らぎを発見する時間管理の探求~』に、計画を立てない5つの言い訳について書かれていたものをご紹介します。
事業計画というよりも、個人が自分自身の価値観を明らかにし、優先順位をつけ、目の前の仕事をこなすだけのto do リストではなく、価値観に基づいた緊急でない重要なことも日課に落としこもうという主旨です。
価値観+時間管理=心の安らぎ
という内容なのですが、この計画を立てない5つの言い訳は、中小企業の事業計画についても言えると思います。
1.計画する時間がない
「計画だって?そんな時間はないよ」
そういう人々の言っていることの本当の意味は、
計画よりも、テレビを見ることや新聞を読むこと、
15分余計に寝ることのほうが大切なのだということである。
計画に高い価値観を置いていないのである。
現状に満足して、人生を形作る出来事の改善や方向づけに手を下さず、
成りゆき任せの生活を送っているのだ。
2.何をしなければなないか、もう分かっている
誰にも決まった仕事というものがある。
時には、こうした仕事が一日の時間の大半を占めてしまうこともある。
しかし、最も大切な価値観に関連している課題はどうだろうか。
自分が人生で本当に達成したいことは何なのか、家族や仕事において何をしたいのかなど、本当の想いを誠実に自分に問いかければ、決まりきったものでないたくさんの課題が姿を見せてくる。
3.計画なんて役に立たない。飛び込みの仕事が多すぎる
飛び込みの仕事による中断が問題であることは認める。
しかし、中断を処理する方法はある。
もし中断が例外ではなく日常茶飯事のような環境であれば、その環境に見合った現実的な計画を立てなければならない。
時間が限られている場合は、課題を細分化して大きな課題の隙間に入れるようにするとよい。
4.片づけなければならない仕事が山のようにあって、計画などと悠長なことは言っていられない
山のような仕事に囲まれて苦しんでいる姿は、誰もが想像したくない。
しかしそれを解決するには、計画をしないのではなく、計画をもっと意義のある効果的なものにして、もっと自由な時間を作り出すことが必要だ。
計画には柔軟性を持たせよう。たまには何もしない日も必要である。
充電のための時間が必要だと思ったら電話に出ないことだ。
日課のリストはツールである。
目的は自分の目標とその優先順位を明確にすることだ。
このツールにコントロールされてはならない。
5.正しい計画の立て方がわからない
ほとんどの人が正しい計画の立て方を理解していない。
時々実行項目のリストを作っている人はいるが、それだけで計画ができていると考える人が多い。
確かにそう思っても仕方のない面もあるが、この本を読み続け、計画作りの名人になってほしい。
コメント
目の前の仕事をこなすだけの日々は、現状を継続しているだけで、
そこから社会や顧客といった経営環境の変化に気づき、新たな価値を創造することはできません。
計画を立て、これから何を始め、何を捨てるかを決定することで計画は動き始めると思います。
そして、中長期的な目標は日々の行動に落とし込み、実行しないと実現する日はいつまで経ってもやってきません。
意識して、目の前の仕事に加えて、将来を見据えた新たな価値創造のための時間をつくりましょう。
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