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【書籍紹介】インターネット販促

ネットショップのUSP3条件『成功するネットショップ集客と運営の教科書』

成功するネットショップ

 

成功するネットショップ

【今回のテーマ】

ネットショップ

 

【今回の一冊】

◆タイトル:成功するネットショプ集客と運営の教科書

◆著者:染谷 昌利 / 鈴木 珠世

◆出版社:SB Creative

◆ページ数:229

◆2014.3.22

 

【こんな方にオススメ】(5段階)

●ネットショップ開業を考えている ☆☆☆☆☆

●ネットショップをテコ入れしたい ☆☆☆☆

●ネットショップ経営のツボをおさえたい ☆☆☆☆

 

【レビュー】

●ネットショップ成功に第一に必要なもの~USPの3条件~

ネットショップ成功に第一に必要なものは

USP(Unique Selling Proposition)を創りだすことです。

USPとは、

「お客様に対して、自分だけが約束できる価値の提案」

を指します。言い換えると、

「お客様の購入理由となる、特徴的な利益を表すメッセージを明確に表現すること」

になります。

広告界の巨匠ロッサー・リービス氏が定義したよいUSPの条件とは次の3点です。

1.あなたの提案(商品・サービス)で受け取ることができるお客様の利益(メリット)が明確であること

2.その提案は他社が提供できない(提供していない)独自のものであること

3.その提案は強力・魅力的であること

「なぜ、あなたから買うことが最善なのか?」

をお客様に訴えていくことができるUSPを考え出し、明示することで、お客様の購入意欲を高める必要があります。

ナンバーワンであることではなく、オンリーワンあることこそが、商品を売るにあたり最も重要なポイントです。

本書は、ネットショプ集客と運営の教科書とありますが、店舗経営全般に重要だと思われることが多く記載されております。

経営不振の店舗業でも、経営状況を分析した上で、

「これから何で勝負していくのか?」

を決めることが極めて重要です。

ガトーショコラで食べログ「全国チョコレート店ランキング」第一位にも選ばれているケンズカフェ東京のオーナーも繁盛店にはダントツのスペシャリテ(看板商品)があると言われています。

本書の準備編の内容は極めて重要です。
ここをすっ飛ばしてネットショップを開いても、成功する確率は極めて低いものと思われます。

ネットショップ自体の具体的な構築というよりも、ネットショップオーナーとして、経営者として知っておくべきことが網羅されています。

 

(1)オズボーンのチェックリスト

どうしても新しいアイデアが浮かばない時、商品企画によく使われるブレインストーミングの発想法です。

1.「転用」他の使い方はないか?

 「シュレッダーはさみ」 → 刻み海苔を作るハサミ → 手動シュレッダー

2.「応用」過去に似たような成功例はないか?

3.「変更」過去の成功例のなにか(使い方、動き、形など)を変えられないか?

 ※2.3.は一緒に考える

 「たまごっち」 → スマホのアプリ化

4.「拡大」(大きさ、時間、規模、強さなど)してみる

 テーマパークの年間パスポート

5.「縮小」(小さく、短く、早く、省略など)してみる

 ホームシアター → 自宅に小型の映画館を作る

6.「代用」(材料、プロセスなど)してみる

 「ゴパン」(残ったご飯からパン)

7.「並び替え」(スケジュール、配列など)してみる

 調子が悪くなったら飲む → 食べる前に飲む

8.「逆・反対」にしてみる

 販売店 → 買取専門「ガリバーインターナショナル」

9.「組み合わせ」てみる

 携帯電話 + カメラ

「代用」でいうと、自動車ではガソリンから電気を利用するハイブリッドカーや電気自動車が伸びてきています。

スマートフォンは「拡大」で、大きなサイズが今は普及していますね。

この9つの視点はあらたな商品・サービスのコンセプトを考える上で良いヒントになると思います。

 

(2)ユニークさを見出す3つの段階

1.ショップや商品のコンセプトを決める

なんとなく売っている商品には魅力を感じない。

「なぜあなたが、なんのために行うのか?」

を明確にする。

2.お客様の立場を想像する

「そのコンセプトは誰にとって得なのか?」

あなたの創り出した理念が独りよがりになっていないかを確認する。

ネットショップはお客様に共感持ってもらいファンになってもらうことが第一の目標。

3.商品・サービスの紹介

「そのためになにができるのか?」

「自分の掲げる理念はこれで、お客様にこうなって欲しいと思った結果、この商品が生まれた。」

という紹介文はお客様の心に響く。

近年のトレンドとして、直接のメリットよりも、お客様自身の成長を促すことを訴求したセールスコピーの方が効果が出やすい傾向にあります。

(この商品を使うことであなたの機能が改善し、自分の力で○○できるようになる。

 

自分自身の買い物を自己分析してみるクセもオススメです。

例えば、私は大起水産と喜楽を知ってから100円の回転寿司にはあまり行かなくなりました。

100円ではないのですが、ネタの鮮度が良く、価格以上においしさの価値を感じるからです。

「自分の掲げる理念はこれで、お客様にこうなって欲しいと思った結果、この商品が生まれた。」

この紹介文は非常に魅力的ですね。自分ももっと取り入れねば・・・。

低価格や品揃えといった大手にないところで勝負するには”共感”してもらうことは外せません。

 

(3)商品の4パターン

1.時間や労力をセーブする「節約型」

・Amazon(お金・時間)

・ルンバ(時間)

お金以外にも、時間や労力を節約してくれる商品も含まれる

2.お客様に安心を与える「安心型」

・産地直送

・無農薬

生産方法や生産者の顔写真など、さらなる情報開示をしているショップが増えている

3.ある商品に取って代わる「代替型」

・旅行 ←→ 高級おせち

・ゲーム機 ←→ スマートフォン

家族みんなで旅行する代わりに高級おせちを食べる。旅行に行くよりも安く、でもなにか贅沢したいという顧客心理に働きかける

4.現実を忘れさせてくれる「現実逃避型」

・アニメ

・ゲーム

移り変わりが激しく、半年から1年という短い変化サイクルに対応する必要あり

環境の世界では、真庭市などで、化石燃料から木質バイオマスへという代替が推進されています。

安心に、節約。顧客メリットを顧客の視点で考える商品開発が必要ですね。

 

●コミュニティを創るための5つのステップ

商品は模倣されても、お客様コミュニティは模倣できません。

1.テーマパークを創り出すイメージを描く

ユニークさを発信し、楽しい「場」を提供し、ファンの心をつかむイメージ

2.自分のショップの世界観(USP)をお客様に明示する

USPをお客様にわかりやすく明確に提示する

例:東京ディズニーリゾート「ファミリー・エンターテインメント」

3.あなたの提唱するUSPに共感してくれたお客様にコミュニティ参加を促す

ネットショップ訪問者を購入者以外も含めてフォローし、信頼関係を築く

4.お客様にとって居心地の良い場を提供し続ける

例えば、メイク用品を取り扱うショップであれば、季節ごとの肌の手入れのポイントや注意すべき点を掲載したり、メイクのコツなど、読み手にとってメリットのある情報を提供する必要がある

5.お金を使ってもらうタイミングを作成し、サービス継続の基盤を固める

コミュニティを上手に運営するポイントは、最初から収益を求め過ぎない点に尽きます

お客様は同時に仲間です。あなたの持っている価値をあなたの理念に共感してくれる仲間に全力で提供することで、仲間の未来がより良くなる。その結果として、仲間はあなたのことをさらに信頼してついてきてくれるのです。

お客様のコミュニティはとても大切です。本気で取り組めば、労力は必要ですがとても楽しいことでもあります。

この話で思い出すのはスノーピークさんです。社長や社員とお客様が一緒にキャンプをして、その中で新製品のヒントなどを得ています。

とても分厚く感じ、読むのに随分時間がたのですが、あとでみたらページ数は229ページでした。

それだけ中身が濃く、一つ一つじっくり読ませていただいたということですね。

今のところ、ネットショップ開業を検討している人に、

「何かいい参考書ないですか?」

と言われたら、迷わずこちらを推薦します。

それくらい中身の濃い良書だと思います。

 

【目次】

まえがき

本書の構成

第1部 準備編 ~成功のための五大ポイント~

第1章 【成功のためのポイント1】 「準備」で決まる、成否の8割

第2章 【成功のためのポイント2】 ユニークな商品を選択する

第3章 【成功のためのポイント3】 お客様と価値観を共有する

第4章 【成功のためのポイント4】 ショップや商品のタイプを認識する

第5章 【成功のためのポイント5】 小さく産んで大きく育てる

第2部 開業・集客・運営編

第6章 開業までにすること

第7章 自分のお店のウェブサイトを作る

第8章 集客して商品を売る

第9章 購入後の対応とフィードバックの収集

第10章 コミュニティの作り方

第11章 ショップや商品の価値を高める、値段の付け方

第12章 利益が出たらすべきこと

付録 ランディングページの原理

 

【今回の一冊】

◆タイトル:成功するネットショプ集客と運営の教科書

◆著者:染谷 昌利 / 鈴木 珠世

◆出版社:SB Creative

◆ページ数:229

◆2014.3.22

 

【おすすめ度】(5段階)

●総合 ☆☆☆☆

●読みやすさ ☆☆☆☆

 

【関連書籍のレビュー】

 

関連リンク】

染谷 昌利さんのHP

 

【編集後記】

USPはネットショップを始める上で本当に大切だと思います。

まず、これはネットで売れるものなのかどうかをよく考えないといけません。

ネットショップを実際につくるところよりも準備がいかに大事かを本書で痛感しました。

準備8割:本番2割です。

 

【目指せ200冊レビュー!】

今回で188冊目です。

 

 

【おわりに】

最後までお読みくださりありがとうございました。
今後とも引き続き、当ブログをよろしくお願いいたします。

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