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【書籍紹介】創業・起業

一日も早く起業したい人が「やっておくべきこと・知っておくべきこと」

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起業に必要な知識を体系的に理解できる
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【感謝】
読者のみなさまへ
いつもありがとうございます。
既にコタツの中で書いています(笑)

初回投稿:2013.10.28

加筆更新:2019.10.15

※創業ゼミをさせていただくことになったので、創業関係の書籍レビューを復活させました。

【今回のテーマ】
起業(創業・独立)

【今回の一冊】
◆タイトル: 一日も早く起業したい人が「やっておくべきこと・知っておくべきこと」
◆著者:中野 裕哲
◆出版社:明日香出版社
◆ページ数:254

【こんな方にオススメ】(5段階)
●起業・創業を考えている ☆☆☆☆☆

【レビュー】

●起業する分野の選択方法

1.自分がしたいこと、好きなこと 人生で実現したいこと

「あなたは人生という限られた時間を使って何を実現したいのか」

2.自分ができること、得意なこと

・今までの人生で経験してきたこと
・自分が持っている属性、スキル、資格、性格など
・自分が持っている人脈
・そのほか(好きなこと、趣味、特技など)

3.社会が求めていること

・マーケットイン

まず、市場のニーズをとらえ、それに合った商品・サービスを提供していこうという方向性。

→この方向性が大事

・プロダクトアウト

売り手側が売りたい商品・サービスを市場に提供していくという方向性。

→売る側の都合が優先してしまえば、売れない

この3つが重なる分野を選択することが重要です。

1つでも欠ければ、うまくいきません。

そして、重なった分野で選択したそのビジネスが、

4.数字的なアプローチで問題ないか検証をしてください。

1〜3が交わる点で創業されることを強くオススメします。

2の自分ができること、得意なことは今持っていなくても、これから身につけるという視点も良いかと思います。

本書は、起業における必要な知識が体系的によくまとめられています。

単なる手続きや資金繰りの融資を得る方法にとどまらず、起業の心構え、ビジネスプラン(コンセプト)、オンラインとリアルそれぞれの集客方法なども網羅されているところが注目ポイントです。

本書に従ってビジネスプランを作成されるのもいいと思います。

(1)安定して返済にまわせるような安定した利益を上げられるか

ビジネスは大きく分けて、フロー型ビジネスとストック型ビジネスの2つに分類できます。

○フロー型ビジネス

流動的な収入。1回限りの仕事を数多くこなしていくようなビジネスです。

つまり、常に新たなお客を獲得するために、お金や労力をかけ続ける必要があるということ。わかりやすくいうと狩猟民族です。

○ストック型ビジネス

固定的な収入。家賃収入や会費収入のように、一度お客を獲得してしまえば、毎月あるいは毎年、安定的に収入が入ってくるようなビジネスです。

わかりやすくいうと農耕民族です。

ビジネスモデルのどこかに、このストック型(農耕民族型)ビジネスを組み込むことができれば、収入の安定化を図ることが可能です。

売上が読める理想的な経営状態になります。

フロー型のみのビジネスモデルは浮き沈みが激しく、経営の舵取りが大変です。

また、不況に弱いのもフロー型ビジネスです。

ストック型ビジネスを創業当初からぜひとも視野に入れましょう。

(2)11の起業アイデアの発想法

1.既存のビジネスモデルにプラスする
2.既存のビジネスモデルから思い切り絞り込む
3.海外にあって日本にない商品・サービスを調べる、気がつく
4.業界で不足する要素を他からとり入れる
5.人が不便、不満、不安を感じていることを考える
6.人が代行してもらいたいことを考える
7.人にはできなくて自分にはできることを考える
8.趣味の分野での起業を考える
9.人が健康、キレイになることを考える
10.人の成長をサポートすることを考える
11.これからの時代、必要なことを考える

起業内容をこれから考える方には非常に役立つ視点です。

市場・顧客を現場でよく観察することが大切ですね。

頭の中だけで考えず、実際に見に行きましょう。

(3)ターゲット客層からヒアリングをしてみよう

・ターゲット客層のニーズや悩みは何か
・ターゲット客層から見て、その商品・サービスが買いたいような魅力的なものなのか
・買うとしたら、いくらならOKか
・どこを改良したらいいか

上記とかぶりますが、実際の顧客の現場で得られる情報は本当に重要です。

顧客にとって、どのような選択肢があり、なぜその商品・サービスを選んだのか。

ここをよく分析することが改善点・悩み・不満の発見につながります。

●賃料の検討

賃料や広さについて、背伸びをして借りることがないようにするための指標があります。
業態や経営方針にもよるため、絶対ではないですが、あくまでも参考としてください。

○1人3坪

オフィス選びに限定した指標。1人3坪(3.3㎡)を確保すれば快適に働くことができるという指標です。

○売上の3日分

店舗選びで昔からいわれている指標があります。
3日分の売上で店舗の家賃をまかなうことができれば、それは適正水準だということです。
これは置き換えれば、だいたい月の売上の10%程度なら無理がないということでもあります。
日頃から支援をさせていただいていて、特に共感できる部分を紹介させていただきました。

私が経営相談に対応するときで決算書を拝見するときに、必ずチェックするのが売上と賃料の比率です。

本書の通り、家賃が売上の10%以上の場合は経営が苦しいことが多いです。

収支計画の目安にぜひ活用しましょう。

また、現在は必ずしも家賃を払って店舗やオフィスを持つとこからスタートしなくても良いケースも多いです。

家賃・水道光熱費など、毎月必ずかかる経費(固定費)

中小企業診断士もパソコン・複合機くらいがあれば創業は可能です。

ただ、自宅兼事務所は公私の切り分けが難しい部分もあります。より高い自己管理が求められます。

家族と過ごす時間は当然増えます。

仕事と家庭のバランスをどうするかを前提にした決断が必要ですね。

この他にも、

・競合分析
・許認可の必要市
・事業計画のフォーマット
・個人事業か株式会社か
・融資、助成金、補助金
・集客
・ビジネスパートナー
・起業リスクの回避方法

など、起業についての知識が本当によくまとめられています。
起業は人生における大きな決断です。
できるだけ周到な準備をして、リスク対策を考えることは本当に大切です。
世の中に求められ、事業として成り立つ魅力的で実現可能性の高いビジネスプランを磨き上げましょう。

 

【目次】

はじめに
第1章 覚悟はできているか!起業の心構え
第2章 あなたの考えた商品・サービスは本当に売れるのか!ビジネスプランの決定
第3章 さぁ、開業へ踏み出そう!組織形態を決める
第4章 先立つものがなければ何もできない!起業資金を検討する
第5章 ビジネスの維持・発展の生命線!集客を考える
第6章 1人では限界がある!誰に協力してもらうか
第7章 根性だけでは起業はできない!起業家に必須なものとは
第8章 いざというときに備えよう!さまざまなリスクを回避するには
第9章 こんな質問ありませんか?起業に関するQ&A

【今回の一冊】

◆タイトル: 一日も早く起業したい人が「やっておくべきこと・知っておくべきこと」
◆著者:中野 裕哲
◆出版社:明日香出版社
◆ページ数:254

【おすすめ度】(5段階)

●総合 ☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆

【関連リンク】

【編集後記】

本書の終わりにこうありました。

起業するかどうかの究極の判断基準は、たった1つ「自分の人生が終わるとき、死の床で、自分がしたいこと(=起業)をしなかったと後悔することがないか」

まさにその通りだと思います。
私も独立開業したのですが、あとでこういった本を読み返すと、反省点ばかりが気になります(笑)
しかし、これだけは言えます。
「独立して良かった。あとで後悔することはない」

【目指せ200冊レビュー!】
今回で139冊目です。

【おわりに】
最後までお読みくださりありがとうございました。
今後とも引き続き、当ブログをよろしくお願いいたします。

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