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【書籍紹介】地域活性化

田舎暮らしのビジネスの可能性『まだ東京で消耗してるの?』

田舎暮らしのビジネスの可能性

田舎暮らしのビジネスの可能性

 

 

【今回のテーマ】

若者の定住促進で地域活性化

 

【今回の一冊】

◆タイトル:『まだ東京で消耗してるの?』

◆著者:イケダハヤト

◆出版社:幻冬舎新書

◆ページ数:234ページ

◆2016.1.29

 

【こんな方にオススメ】(5段階)

● 田舎に移住する若者の考え方を知りたい ☆☆☆☆☆

● 若者の定住促進に関わっている ☆☆☆☆

● 都会から離れて田舎暮らしをしたい ☆☆☆☆

● 田舎でビジネスをするヒントを得たい ☆☆☆☆

 

【レビュー】

●田舎は未公開のネタの宝庫

高知に来てから、「移住」「高知観光」「田舎暮らし」などネタの幅がグッと広がりました。

東京は「書き手」が多すぎて、ネタがかぶりまくります。

高知は「食べログ」のようなレビューサイトがろくに機能していません。

地元の人はほとんど書き込まないんです。クチコミを投稿するのは観光客がメイン。「地元の人しか知らない高知の店」の情報が、広いインターネットにまったく載っていないんです。

これらはぼくらコンテンツビジネスに関わる人間にとっては、大きなチャンスです。

ほんとうに美味しいグルメを、誰よりも早くレビューすることができるのです。

実際に高知のレストラン・居酒屋のレビューはうちのサイトの人気コンテンツとなっています。

 

前回に引き続き、イケダハヤトさんの書籍をご紹介することにしました。

前回、Twitterでご本人にリツイートいただいた時は本当にびっくりしました。

私がある地方都市の焼肉店のクチコミを紹介したら、その影響もあってか後日「客数が増えて忙しくなった。」と言われました。それまで食べログに住所と店名が掲載しているだけでどんな商品が出てきて、どんな部屋でという情報が全くなかったお店です。

私も亀岡市畑野町土ヶ畑という山奥で田舎暮らしを2012年からはじめています。

最寄り駅まで車で40分ほどかかるところです。

こちらでも少子高齢化が進んでおり、若い人が移住してくれたら嬉しいなとブログで田舎暮らしを紹介し続けています。

すると、このブログを参考にしたと、老夫婦が引っ越してきてくださいました。今も大変この環境を「ブログの通りだ。」と気に入っていただいています。

今でもこのブログは「亀岡市」「畑野町」で検索すると1ページ目に表示されています。

 

【知られざる避暑地】京都府亀岡市畑野町土ヶ畑の田舎暮らし

 

他にこういった情報を発信する人がいないので独占状態です(笑)

インターネットで地域の情報を発信し、知ってもらう。

「亀岡市」ではなく、「亀岡市畑野町土ヶ畑」まで絞る。するとブルーオーシャンです。

とてもシンプルですが、地域活性化のスタートにとても重要な取り組みではないでしょうか。

インターネットがあり、宅配会社が来てくれて、電気が通っていれば今の時代何も不自由なく暮らせると実感しています。

特にインターネットのお仕事や、アーティストなど、場所を選ばない仕事の方には田舎暮らしは大きな魅力があります。

本書は、都会を離れ、田舎暮らしをしながらビジネスも子育ても楽しむライフスタイルがいきいきと描かれています。

私も街中から離れて、田舎暮らしをはじめたものとして、これからの生き方としてとてもおもしろい選択だと考えます。

 

(1)田舎に仕事はあるのか?

感度のいい田舎は、「こどもが減っている」「集落が消滅している」「変わらなきゃヤバい」ということを、嫌というほどわかっている

僕は高知に来てから、高知の企業や自治体から仕事を受けることが増え、それだけ売上も増加しました。

地方では常に「起業家精神」が求められます。あなたは、自分でビジネスを生み出さなくてはならないのです。

それは大げさなものではなく、

「家の敷地に柿が大量になっているから、収穫して、干して、細かく切って、おしゃれな瓶詰めにしてネットと直販所で売ってみよう。」

という程度の話しです。昔から、人間はこのような小商いをしてきたはずです。

「仕事は誰かから与えられるものだ。」と思っている人にとっては、田舎には仕事がないように見えるのです。

リクナビを見ても高知の田舎には求人はありません。

地方で「雇用」だけを探したら、そりゃ、悲観的になりますよ。

 

クリエイティブな発想の人、道がなければ道を作ればいいという人にとって、田舎暮らしは楽しくてしょうがない環境だと思います。

私も田舎暮らしをはじめた以上、ここで何か事業(小商い)ができないかと日夜考えるようになりました。

農業・林業・涼しい環境をどう活かそうかと。

普通に求人情報を探しても確かに「正社員雇用」のような話は少ないように思います。

パート・アルバイト等働く形態にこだわらないのであれば、仕事はいろいろあります。

ゴルフ場、温泉、飲食店、介護施設などの求人はよく見かけますし、実際にこういったところで働いている方も近所に多くおられるようです。

私の本業である中小企業診断士でいうと、京都の北部の方はほとんど診断士がいません。京都北部で独立して地元の商工会・商工会議所から入っていくと、仕事の機会は広がっていくように思います。もちろんリピートでお願いしたくなる仕事ぶり・人柄が必要ですが。

 

(2)都会の人を感動させる田舎流おもてなし

高価な会食より断然喜ばれる「家飲みバーベキュー」

自宅で「地元の肉と野菜を使ったバーベキュー」が可能。

ぼくらが美味しいと確信してる食材ですから、当然喜んでいただけます。

県外には流通していない珍しいどぶろくや日本酒も。

採れたての野菜、高級な地元産和牛、こだわりのお酒ですから東京の居酒屋とはクオリティが違います。

夜まで語り明かして、テントで泊まっていく人もいます。

すでにリピーターも生まれております。

「絶景と地元料理が楽しめる民宿」とかしたら、普通に儲かる気がしています。

相手にとって「非日常」のなかで出会うことができるというのは反則技ですね。

田舎で密度の濃い時間を何時間も過ごす。こうして交流した方が、お互いの理解も深まり、ビジネスはうまく進むのです。

 

街中から山奥に移住した大きな変化は、住んでいるところに興味を持たれるようになったことです。

また、自然・アウトドア好きの友人にはたまらない環境とのことで、何度も泊まりがけで遊びにきてくれる方もおられます。

「野菜が安くておいしい。持ち帰っても長持ちする。」

「亀岡牛最高!」

イケダハヤト氏のおっしゃる通り、地元づくしバーベキューは間違いなく満足度が高いです。

近所にるり渓温泉があり、水着で家族みんなで温泉を楽しめますし、プールや岩盤浴もあります。

実際にここで民泊や貸し別荘をはじめようとされている方もおられます。

特に都会で暮らしている方にはインパクトが強いのが地元食材のバーベキューです。

 

(3)田舎での仕事と子育て

地方は都会よりも断然子育て環境が恵まれています。

「待機児童」なんて言葉は基本的に聞きません。

地方では「こどもを取り巻く人々の目が優しい」ことがすばらしいと感じます。

今はもう、ネットを使えばどこでも教育を受けられる時代です。

リクルートの「受験サプリ」ではカリスマ講師の授業が月額980円でスマホから市長できます。

「スカイプ英会話(ビデオチャットを使った格安英会話熟)」もある。

受験なんてちっぽけな話は気にするべきではありません。

もっとも大切なのは、こどもが「生きる力」を身につけることです。

これからの時代、「自営業」を前提にして子育てをした方がいいんですよ。

「会社勤め」を前提に育ててしまうと、うつ病一直線。受験うつ、就活うつ、入社してうつ。

高度経済成長期のレールはとっくに壊れているわけで、それに乗ろうとしたら、そりゃあストレスもかかります。

 

途中まで私もレールに乗っていましたが、途中で脱線して、学校卒業時には考えもしなかった独立開業という道を選択しました。

また、大学時代よりも、就職して中小企業診断士の学習をしたのが本当の意味での勉強だったように思います。

そして、それ以降も読書グセがつき、こうしてブログを書きながら勉強し続けています。

田舎は子育てには最高の環境だと心から思います。

「静かにしなさい」と言ったことがありません。

自然豊かな中を「散歩」するのを2歳の息子は気に入っています。

散歩をしていると、近所の人が、「ボク、トマトいる?」などと言って、野菜をいただけたりします。

子どもが少なくなっているので、地域の行事に連れていくと、とてもかわいがっていただけます。

私も塾には行かなかった方です。私は行きましたが、これからの時代、必ずしも大学に行かなくてもいいように思っています。

また、勉強しようと思えば、ネットでいい先生の講義を受講することも可能です。

中小企業診断士試験の資格講座も通信教育が今は主流になっていると聞きました。

通信教育のメリットは、東京のNo.1講師の講義を全国どこでも視聴できることだと思います。

通学はどうしても学校のある場所が都会に限られ、地域によって講師のレベルに差があります。

イケダハヤト氏のおっしゃるように子どもの教育では「生きる力」。人格の向上と、

人や社会の決めたレールではなく、自分で考えて、選択できるようになることが大切だと考えます。

 

●田舎のビジネスプラン

ネット通販をしていない地元の銘品を発見し、ブログで物販。自分で商品を仕入れて自分のブログで販売する

ブログ書生。最低限の生活費を渡し、業務委託。高知県内の住みたい場所に住んでもらい、交通費・取材謝礼・カメラ・スマートフォン購入費など、記事制作に必要な経費を負担。各地を歩いてブログを書いてもらう

消滅寸前、消滅した集落に新しい村を作れる

自分の家を旅行客に貸し出す(エアビーアンドビー)

キャンプ場をつくる。長期滞在可能なRVパーク(キャンピングカーや大型社でやってくる)

タイニーハウス村(トレーラーで持ち運びできる小さな家)

イケハヤ温泉

素泊まり温泉宿&キャンプ場、本格的な温泉宿

アウトハウスでバイオトイレ村

自分で木を伐採して、自分で売る林業

ゲストハウス経営、農業、山菜販売、狩猟といった「複業」で稼ぐ

イケハヤ備長炭の生産

 

この項は読んでいてとてもワクワクしました。

私のところは「村をつくる」ほどの限界集落ではないのですが、今後10年・20年後には人口が減っていくことが予想されます。

都会に仕事に行かなくても、ここで仕事がある環境をつくっていけたら面白いなと考えています。

田舎であれば、イケダハヤト氏の上記のような取り組みが大きなヒントになるのではと感じました。

山奥に引っ越す前、街中で家を買うか、田舎暮らしをするかについて妻と協議しました。

それぞれのメリット・デメリットを列挙して考えた結果、

田舎暮らしが「面白そう、夢が広がる」

という結論に達しました。

初めての戸建てで、草むしりなど、メンテナンスもなかなか共働きでは行き届かず、慌ただしい日々ですがとても充実した生活を送っています。

イケダハヤト氏のお話にも刺激を受けて、これから息子も巻き込んで、田舎暮らしで面白そうなことを試していこうと改めて思いました。

 

【目次】

表紙

プロローグ ぼくは東京を捨てました

第1部 東京はもう終わっている

第2部 田舎のほうが圧倒的に稼ぎやすい

第3部 限界集落に移住してこんな幸せになりました

第4部 「ないものだらけ」だからこそ地方はチャンス

第5部 移住で失敗しないための5つのステップと知っておくべき制度

エピローグ あなたがダメなのは、あなたが無能だからではなく「環境」が悪いだけ

おまけ 移住に関する「よくある質問」

 

【今回の一冊】

◆タイトル:『まだ東京で消耗してるの?』

◆著者:イケダハヤト

◆出版社:幻冬舎新書

◆ページ数:234ページ

◆2016.1.29

アマゾンでレビューを見る

 

 

【おすすめ度】(5段階) 

●総合 ☆☆☆☆

●読みやすさ ☆☆☆☆

 

【関連書籍のレビュー】

【関連ブログ】

【関連サイト】

まだ東京で消耗してるの?

 

【編集後記】

田舎暮らしを選択し、街中で重たい住宅ローンを組まず、軽い住宅ローンで住んだことで、

資金繰り的にとても身軽になることができました。

亀岡市畑野町にもっと若い人が来てくれるように、

まずは自分から活き活き楽しく暮らして、その様子をブログで紹介していきたいと思います。

 

【目指せ300冊レビュー!】

今回で207目です。

 

【最新の書籍紹介はこちらで掲載しています】

岩橋マネジメントサービスHP

 

【過去の書籍紹介はこちらのブログに書いていました】

中小企業経営に役立つビジネス書・自己啓発書レビュー

 

【おわりに】

最後までお読みくださりありがとうございました。
今後とも引き続き、よろしくお願いいたします。

 

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