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【書籍紹介】飲食店経営

立地で売上予測4つの手順『7つの超低リスク戦略で成功する飲食店「開業・経営」法』

飲食店

飲食店

2017.9.18加筆

2011.3.14作成

【感謝】

読者のみなさまへ
いつもありがとうございます。
東北地方太平洋沖地震被害に見舞われた方に心よりのお見舞いを申し上げます。
幸いなことに私は関西でしたが、神戸の大震災の時は震度5強の揺れを経験しております。
水や非常食といった予防の大切さを改めて思い知らされております。

 

【今回のテーマ】

飲食店開業・経営

 

【今回の一冊】

◆タイトル:7つの超低リスク戦略で成功する飲食店「開業・経営」法
◆著者:井澤 岳志
◆出版社:日本実業出版社
◆ページ数:315

 

【こんな方にオススメ】(5段階)

●飲食店で開業予定の人 ☆☆☆☆
●飲食店を経営していて生き残りのノウハウを勉強したい ☆☆☆☆

 

【レビュー】

●普通のお店が失敗しないように

超繁盛店の成功の背景には、圧倒的な「商品力」や「サービス力」などが、隠れている場合が多いです。
が、普通のお店ではそこまでの「商品力」や「サービス力」はありません。
つまり、超繁盛店のマネをして、お店を開業・経営しても、成功する確率は決してアップしないというのが現実なのです。

創業について後悔するのは2つのパターンがあります。

1つは、「あの時創業しておけば良かった」と、後になってする後悔。

もう1つは、「創業してみたけど、うまくいかなかった」という後悔。

創業する以上は必ず成功してほしいです。

しかし、事業に100%成功するはありえません。

ただ、成功する確率を準備段階で高めることはできます。

ちなみに、創業準備も100%はありえないと思っています。

本書では、
「成功する要因を見つけ出し、マネする」
よりも、
「失敗する要因を把握して致命的なエラーを起こさない」
ほうが、普通のお店が生き残るためには重要と言います。
最も失敗しにくい開業・経営法が書かれてあり、いかに低リスクで開業・経営するかをポイントに書かれてあります。
これから飲食店を開業しようとしている方、
飲食店経営にお悩みの方におすすめの一冊です。

 

(1)立地戦略において、間違いのない売上予測を行う4つの手順

 

1.周辺飲食店の入店状況を知る
2.多い客層に着目、分析する
3.競合店の売上予測を立てる
4.自店の売上予測を行う

以上の流れを、それぞれシートを作成していくことで間違いの起こりにくい売上予測が可能。
※シート例、具体的方法は本書に記載

釣りでも、目当ての魚がいるところを見つけて釣りに行きますよね。

思う顧客がたくさんいるのか、平日・土日祝日に時間帯別でどのように飲食店が利用されているエリアなのか。

時間帯・客層に応じた柔軟な提案もできるといいですね。

 

(2)店舗規模戦略における適正規模

店舗が大きいメリット

1.大きな売上を計上できる
2.さまざまな販促に取り組める
3.店舗が目立つ
4.大きな「組織」をつくることができる
5.経営者や社員にとって誇りとなる

店舗が大きいデメリット

1.初期投資が大きい
2.家賃が高い
3.人件費が高い
4.光熱費が高い
5.経営知識がないと生き残れない

一方で小さすぎる店舗も儲かりません。
お店の店舗規模は、飲食市場の大きさと競合店との競争状況によって決まります。
立地や業態によって適正な規模は異なります。

本書ではお店の適正規模の見つけ方を4つのステップで紹介されております。

小さすぎる店舗も課題がありますが、特に資本的な後ろ盾がない場合は、小さくはじめて、徐々に育てるのが良いです。

 

(3)財務戦略:黒字廃業6つの落とし穴

1.「キャッシュフロー上の損益分岐点」の金額を理解していない
2.原材料の仕入方法を間違えてしまう
3.イレギュラーな出費が発生する
4.返済期日に現金が足りない
5.生活費のベースが上がる、無駄遣いをする
6.税金の額を聞いて、ショックを受ける



最大の問題点はお金(現金)の流れが見えていないことです。
個人事業はその傾向が顕著です。
そんな現金の流れがはっきり見える方法として、「日次資金繰り表」を記入することです。
毎日書き直すものなので、エクセルなどで作成するのがいいでしょう。

 

●低リスク経営は消極的経営にあらず

 

リスクを下げることにより、さまざまな戦略・戦術を実践できるのが低リスク経営です。
高いリスクを背負ったままでは、「一度の失敗」が即廃業につながりますが、「低リスク」の運営や施策を心がければ、失敗のダメージはより小さくなります。
よって、どんどん積極的なチャレンジが可能になるのです。

立地・店舗規模・店舗設計・メニュー・財務・販売促進・採用育成それぞれわかりやすく、表の例を交えて解説されております。
じっくりと読まれれば、経営の改善ポイントの気づきが得られると思われる一冊です。

各地域の商工会・商工会議所・市町村・都道府県が行っている創業セミナーで勉強されるのもオススメです。

 

【目次と注目ポイント】

はじめに
プロローグ 飲食店を廃業に追い込む7つのリスク
・失敗する経営者は飲食店経営に関する知識がとぼしい
第1章 本当の「いい立地」を見極める超低リスクの出店戦略
・現地に足を運ぶこと
・居抜き物件でチェックすべきポイント
第2章 適正な大きさを見つけ出す超低リスクの店舗規模戦略
第3章 将来のコストを最小化する超低リスクの店舗設計戦略
・付き合ってはいけない業者の5つの共通点
第4章 オーダーを思いのままにあやつる超低リスクのメニュー戦略
・No.1メニューをつくる
・戦略的メニューブックをつくる4つの目的
第5章 資金繰りを安定させる超低リスクの財務戦略
・経営者の年収を決める3つの要素
第6章 お客さまを固定客に育てる超低リスクの販売促進戦略
第7章 慢性的な人不足を解消する超低リスクの採用育成戦略
・いい人材を見極めるためのポイント
おわりに

 

【今回の一冊】

◆タイトル:7つの超低リスク戦略で成功する飲食店「開業・経営」法
◆著者:井澤 岳志
◆出版社:日本実業出版社
◆ページ数:315

 

【おすすめ度】(5段階)

●総合 ☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆

 

 

【編集後記】

飲食店経営は奧が深いですね、自店にどっぷりつかっていると、外部からの視点、顧客の視点がついつい見えなくなってしまうことも多いように感じます。

そんな時に第三者のアドバイスが大変価値があることも多くあります。

これからも店舗経営を見る視点を広げていきたいと思います。

 

【目指せ100冊レビュー!】

今回で74冊目です。

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