新規開拓の「しくみ化技術」

 

【感謝】
読者のみなさまへ
毎度ありがとうございます。
あっという間に11月です。
そろそろ年賀状も準備しなくてはと思いつつあります。
毎回、過去とは違うものにしようと思うんで、考える時間がどうしても長くなります。
年々、仕事のお付き合いで出す先が増えていくので、住所録の更新もなかなか大変です。
とはいうものに、一年間の感謝の気持ちを伝え、来年への意欲を高めるいい機会ですので、なるべく早めに着手しようと思います。

【今回のテーマ】
新規顧客開拓

【今回の一冊】
◆タイトル:『なぜこの会社には1ヶ月で700件の引き合いがあったのか?』
◆著者:片山和也(株式会社船井総合研究所シニアコンサルタント)
◆出版社:中経出版
◆ページ数:251

【こんな方にオススメ】(5段階)
●営業マン任せでない、会社としての新規開拓のしくみを作りたい ☆☆☆☆☆
●B to Bの新規開拓手法を学びたい ☆☆☆☆☆
●小冊子、カタログの活用を検討している ☆☆☆☆
●FAX-DM、ニュースレターを活用したい ☆☆☆☆
●Webサイトを活性化させたい ☆☆☆

【レビュー】

●新規開拓の”しくみ化”

商品に”ライフサイクル”があるように、顧客にも”ライフサイクルがあります。
特定の顧客だけに頼るビジネスはいずれ衰退します。
継続的な新規開拓こそが、厳しいビジネス社会を生き抜く必須条件です。
新規開拓がうまくいかない最大の原因は、新規開拓を営業マンに任せていることにあります。
営業マンに頼らず、新規開拓が行える環境づくりのことを、筆者は新規開拓の”しくみ化”と呼んでいます。

本書は、会社全体で、マーケティングの仕組みを考え、継続的に新規顧客開拓ができる手法を
紹介されております。
前半では、「新規開拓」の必要性、”しくみ化”の考え方について説明し、後半では、具体的なツールの活用方法が紹介されております。
特に本書はBtoBの事業者にとって具体的事例も豊富で、参考になる情報が盛り込まれています。
新規営業に行き詰まりを考えておられる方におすすめの一冊です。

(1)新規開拓には「新規開拓用」の商品が必要

新規開拓を行う上で、商品は極めて重要です。
・市場規模がある程度見込めること
・購買頻度がある程度高いこと
・なんらかの形で差別化が可能なこと

主力商品が、売りにくい商品であった場合、上記を満たす「集客商品」が必要です。
「集客商品」「主力商品」「品揃え商品」に自社の商品をいかに分類していくのかが、商品戦略です。

(2)共感を呼ぶアプローチブック

アプローチブックとは、基本的には自社の会社案内をするための営業ツールです。
会社案内の目的は、あくまで自社の概要を相手に伝えるだけのものです。
アプローチブックは、自社の概要を相手に伝えるだけでなく、引き合いや商談の獲得を目的としているところが違いです。
アプローチブックの中で特に重視していただきたいのが、自社の事業ドメインと価値観
”自社独自のお客さまへの約束”のことを「USP(ユニーク・セリング・プロポーザル)」ともいいます。
人間は相手に共感すると、自然とガードが下がるものです。
そのためにも、自社の価値観を訴求しなくてはなりません。

(3)カタログは「営業マン代行」

カタログの目的は、ズバリ商品そのものを売ることにあります。
カタログは「営業マン代行」ととらえなければなりません。

特徴 → 利点 → 利益

の順に情報発信を行うと、相手からの共感を得られやすいです。
「利益」については、事例集などでカバーしたいところ。
特に総合カタログは、捨てられず保存してもらえる確率が高い、会社の信用・信頼などイメージが上がるなどの強みがあります。
総合カタログで、業界標準を目指しましょう。

●営業とマーケティングの違い

「マーケティング」は「営業」よりも、より深い仮説
必要になります。
仮説とは、マーケットが何を求めているかということを洞察するということです。
中小企業が大手企業に対抗するためには、自社が「一番」になれるレベルまで商圏・商品カテゴリーを絞ることです。

マーケティングの極意は、「セールスを不要にすること」ですが、そのための具体的な方法が本書には述べられております。

・WEBサイト
・アプローチブック
・小冊子
・カタログ
・プレスリリース
・DM
・FAX-DM
・ニュースレター
・セミナー
・ショールーム
・BtoB通販

これらの営業ツールを活用する上での具体的なポイントについて述べられております。

・下請けは必ずしも悪くない流通の基本
・新規開拓5%の法則

など、他にも興味深い話がたくさんあります。
また、事例で具体的な企業の取り組みが紹介されているのも見逃せません。
新規開拓の”しくみ化”の第一歩を本書をきっかけにはじめられてはいかがでしょうか。

【目次】
はじめに
この本の全体マップ
第1章 不況になればなるほど輝く「新規開拓力」という武器
第2章 もう営業マンに頼らない!新規開拓は”しくみ化”できる
第3章 Webサイトを最強の営業マンにする方法
第4章 「当たる小冊子」「売りまくるカタログ作成法」
第5章 DM、FAX-DM、ニュースレターはこう活かせ!
第6章 イメージアップから引き合い獲得へ!セミナー・ショールーム活用法
第7章 究極の”しくみ化”モデル「B to B通販」
おわりに
索引

 

【今回の一冊】
◆タイトル:『なぜこの会社には1ヶ月で700件の引き合いがあったのか?』
◆著者:片山和也(株式会社船井総合研究所シニアコンサルタント)
◆出版社:中経出版
◆ページ数:251

 

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆☆

 

【編集後記】
新規開拓の”しくみ化”。
成熟社会に頭を切り換え、自社のUSPを見直し、新たな挑戦をはじめることが必要だと日々感じます。
自分自身の営業ツールも開発しながら支援企業の力になれるよう、さらに知恵を
磨いていきたいと思います。

【目指せ200冊レビュー!】
今回で115冊目です。

丹波経営研究会