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【書籍紹介】社員を大切にする経営

価格を下げないという選択肢『安売りしない会社はどこで努力しているか?』

社員を大切にする経営

減収増益モデルの構築は小さな会社に急務

 

【こんな方にオススメ】(5段階)
●価格競争からの脱却をしたい ☆☆☆☆☆
●価格よりも価値をきちんと伝えたい ☆☆☆☆

 

【感謝】
読者のみなさまへ
いつもありがとうございます。
そろそろ年賀状作成を考えねばと考えるようになってきました。
一年は早いですね。

【今回のテーマ】
価格と価値

【今回の一冊】
◆タイトル:安売りしない会社はどこで努力しているか?
◆著者:村尾 隆介
◆出版社:大和書房
◆ページ数:194

【レビュー】

●価格を下げるのではなく、価値を上げる

「売れなければ、値下げをして売る」
これは誰にでも思いつく発想。
繰り返していたら、企業も個人もビジネスの能力は高まらない。
「ちょっと高いけど、喜んで支払ってもらえる会社やお店を目指す」
そこには絶え間ない工夫と努力、現状に決して満足しない向上心が必要。
これは商人としての能力を増やす機会が格段に増える。

本書は、小さな会社が安売りから脱却し、いかに価値を上げるかをテーマにした本です。
とても大きなチャレンジですが、やりがいのあるチャレンジです。

「日本でいちばん大切にしたい会社」の坂本教授が認める会社は決して値引きをしていません。
安売りよりも、より高い価値を。一丸となり、価格競争からの脱却を目指す方におすすめの一冊です。

 

(1)むやみな安売り10の問題

1.売上は出ても利益は出ない
2.理不尽なクレームが増える
3.リピーターが減る
4.他店との安売り競争から逃れられなくなる
5.お客様と価格のことで争うようになる
6.アイデアのない会社になる
7.組織づくりに時間が割けない
8.仕事が増える
9.協力会社に迷惑をかける
10.広告しても値段しか覚えてもらえない

 

(2)「より安く」を捨ててみる

「価格を下げずに、価値を上げる」は思考癖。
楽しくブレインストーミングをしながら試みる。
なるべくコストをかけずに価値を上げていくためには、どんなことが考えられるか、ちょっと話し合ってみよう。
「お客様に、ありえないくらい強い関心を持つ」

 

(3)「良い会社」とは、スタッフがやめない会社

私がプロジェクトの現場で一番はじめに取り組むのが
「スタッフが休憩する場所」の改善。
私と、その会社の経営者が、
「自分たちはスタッフを大切にしている」
というメッセージを込めている。
「リーダーの意識が変わった」
と、いうことを先に示すのがリーダーシップの基本。

「辞められない環境を作る」
「アイデアいっぱいの楽しい職場を作る」
このことに時間やエネルギーを費やすことが、どれだけ会社にプラスになるかが見えず、いまだに売上に直接つながることが誰の目にも明白な製造コストや、仕入のコストしか気にしていない経営者は、良いチームをつくるのに苦労しているケースが少なくない。
小さな会社は、そこで働くすべてのスタッフの
「気持ちよさの平均値」を、高い位置で維持する必要がある。

 

●小さな会社は日本経済の主役

経営者にとって一番大切な数字は「利益」
「利益をあげる」ということは
「ありがとうの数を数えて、ありがとうの数を増やす」ということ。

「利益」は「ありがとうを言ってもらった数」から「ありがとうを言った数」を引いた数のこと。

価値を上げるために、まず安売りの問題点を認識し、価値を上げることを意思決定します。
その上で、具体的な価値を上げる方法をブレインストーミングなどの自由に発想できる場で話し合います。
価値を上げ、会社自体のファンを増やすにはスタッフが定着し、高いモチベーションを持つことが大切です。

あなたの会社を利用することが顧客にとってちょっとだけ自慢できる。そんな会社作りをこの本と一緒に考えてみてはいかがでしょうか?

【目次と注目ポイント】
Prologue 利益を出すことから逃げない

Chapter1 「安売り」で起こる10の問題

Chapter2 あなたは「価値」を売っているか?

Chapter3 プライシングのセオリーを忘れる
・待たせる欧米型の戦略
・ラスト10%のツメにこだわる
・値下げをしない会社と決めきる

Chapter4 「スタイル」のある会社になる
・OKとNGのルールを共有する

Chapter5 会社全体のファンを増やす
・発見されやすくなる「専門家」化

Chapter6 「スタッフ力」こそ会社の底力
・プライシングポリシーをつくる

Chapter7 「ライフスタイルブランド」構築への挑戦

Epilogue 「新しい価値を生む」という社会貢献

【今回の一冊】
◆タイトル:安売りしない会社はどこで努力しているか?
◆著者:村尾 隆介
◆出版社:大和書房
◆ページ数:194

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆

【関連書籍のレビュー】
『一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト』

【編集後記】
自分がちょっと高いけど、喜んでお金を支払うお店にはどんな特徴があるでしょうか?
まずはそういう自分にとっての価格ではなく、価値で選ぶお店のことを意識してみるのも面白いかもしれません。
安売りは大企業の得意技です。
価格と品揃えでは大手に勝てません。
小さな会社だからこそできる価値創造をしていきましょう!

【目指せ100冊レビュー!】
今回で90冊目です。

  1. ブリックス株式会社

    吉田たかよし氏最新刊「脳が喜ぶ!ホメ上手!」発売です
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    ぜひ立ち読みください!
    ブリックス株式会社
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