創業ゼミ2019(与謝野町・伊根町・宮津市)レポート
創業ゼミ2019の概要
丹後地域ビジネスサポートセンター主催で、与謝野町・伊根町・宮津市合同の創業ゼミの講師をさせていただきました。
11月1日から12月6日まで毎週夜19時〜21時の全6回で、創業に関する知識を習得し、創業の事業計画書を作成することがテーマでした。
まず貴重な機会をいただいたことに感謝です。
これまで、数回にわかる創業セミナーは先輩の中小企業診断士の方とペアでさせていただいていましたが、今回は岩橋単独でさせていただきました。
創業セミナーの2つのスタイルの長所・短所
創業セミナーは、科目によって講師が変わるタイプと、今回のようにずっと1人でするタイプがあります。
前者は当然、得意分野を担当するので専門性のレベルは高いのですが、複数回シリーズの中での単発講演は前後の流れがつかめず、受講生のレベル感もわからないといった課題もあります。
後者は、すべての科目のスペシャリストというわけではありませんが、話に一貫性ができ、受講生のことも把握しながら事例や話す内容を調整できるメリットがあります。
6回の創業セミナーの概要
1回目はオリエンテーションも兼ねて、みなさまに自己紹介していただき、全員で目標を共有しました。また、毎回違うメンバーのグループで話し合う時間を用意し、縁あって同じセミナーに参加された受講生同士の地域の創業者ネットワークもつくっていただきたいと考えました。創業計画については、そもそもの動機・初心が大切であること。また、これまでの経験を振り返ることで自分の強みを考えていただきました。
2回目は事業のコンセプトを中心に事業の骨子を考えていただきました。事業面の肝になる部分です。ここが魅力的でないと、創業がうまくいくのは難しいです。グループでの話し合いは、以降この事業内容がメインとなります。
3回目は、新規集客・インターネット集客・顧客フォローについてでした。2回目と3回目はセットで販売促進支援でいつも個別の事業者に支援しているところだけに力が入りました。価格設定や顧客フォローのツールについては、「これはいい!さっそくやってみよう」といった声もいくつか聞けました。
4回目は財務です。創業計画上は収支計画と資金調達が中心なのですが、事業運営の命綱である資金繰りの重要性についてもお話しました。資金繰りの失敗は事業の失敗、廃業を意味します。ある受講生が「今日の話が一番大事だ」とおっしゃっていました。まさにそのとおりです。数値に苦手意識を持たれて、数値となると二の足を踏む方も多いのですが、数値にいいかげんでは儲かる会社になるのは難しいです。数値計画を本気で作成する方にはエクセルの3年計画のフォーマットを提供しました。
5回目は労務です。普通に求人募集を出しても応募が少ない現在、求人においても他と違う工夫が必要です。また、創業すぐに雇用というのはあまりありませんが、将来の事業の成長には人・組織をどうするかという課題が必ず出てきます。また、企業の成長には何よりも経営者自身の成長が不可欠であることをお伝えしました。
6回目は最初に与謝野町・伊根町・宮津市の方からそれぞれの創業支援策についての情報提供がありました。創業する市町村によって創業支援メニューはさまざまです。まずはそれを知ることが大切です。募集要項の文字の多さに辟易せず、積極的に活用できるか相談しましょう。
そして、創業計画書の総仕上げということでこれまでの5回の要点を新たな視点も含めて説明しました。その上で、グループで話し合っていただき、最後は創業ゼミ全体の感想と、今後の抱負を全員に発表いただきました。
「わからなかったことがわかった」
「1つ1つスケジュールを立ててやっていきたい」
「受講した内容を活かして、可能な限り失敗しない経営を」
「頭が痛いことばかり。商工会に頼りに行こうと思った」
「お客様に対して誠実にしたい」
「不安があるが、(岩橋の言うように)楽しんでやりたい」
「計画を立てて、前に進んでいきたい」
このような感想をいただきました。
創業相談は商工会・商工会議所へ
商工会・商工会議所は創業の相談に親切に対応してくださいます。
また、創業ゼミのような機会は、地域の商工会・商工会議所の人ともネットワークを持つ好機です。人脈構築の場であることも知っておいていただきたいです。
感謝〜おわりに〜
丹後半島は大好きな地域です。プライベートでも仕事でも。今回のご縁で知り合った方が創業されたらぜひご連絡いただきたいと思います。
お仕事でご縁の合ったお店に客として行くのもこの仕事の大きな楽しみです。
受講生のみなさま、大変お世話になった事務局のみなさまに感謝です。
以下は、案内チラシです。