未来工業(株)山田雅裕氏の講演メモ~日本一幸せな会社の作り方~
京都商工会議所さん主催の知恵産業経営大会2017に参加してきました。
未来工業株式会社 代表取締役社長 山田雅裕氏の講演メモです。
山田雅裕氏は創業者山田昭男氏の息子さんです。
タイトルは
日本一幸せな会社の働き方~短時間労働に向けた取り組み~
でした。
創業時
下請けはしない。オリジナルブランドのメーカーになる。
高額所得法人を目指す。高額所得法人とは、経常利益4,000万円以上。全会社の3%。97%は儲かっていない。3%のマネはしない。残り97%と違うこと、逆のことをしようと考えた。
人と同じことはしない。創意工夫を考える。
製品に違いがなければ価格競争。差別化をする。
未来工業さんの理念は『常に考える』であり、山田昭男氏の書籍でも『差別化』という言葉が何度でも出てきます。
後発メーカーであり、既存の製品と同じでは売れない。他にない一工夫を重ねることで成長されました。
その差別化は製品だけでなく、人財マネジメントにおいても実践されている点に注目です。
提案制度
『常に考える』を実行するためのツール。
未来工業は『常に考える』だけを求める。
参加賞500円。現金は社員が喜ぶ。男性社員は欲しい車がある時、結婚する時、家を建てる時、明らかに増える。
提案数を工場内、工場対決で競争になった。
提案は工場の改善がほとんど。提案を各工場で水平展開する。最終的にもとは取れ、工場の雰囲気が良くなる。
考えて実践してもらいたい。実践は難しいので、提案してもらっている。
期前のいい話のように聞こえますが、会社としてもとは取れているとのことです。
社員1人1人が積極的に改善提案を行う組織は強いですね。
社員で海外旅行
5年に1回。創業7~8年で実現。
800人のうち、500人参加。
「あれだけ社員が楽しみにしている」
旅行後もテンションアップの効果はしばらく継続する
私も社員旅行に参加させていただいたり、プロジェクトのレクリエーション担当をしたことがあります。
仕事外での交流はメンバーの意外な一面を知る機会にもなり、普段の仕事の潤滑油にもなりますね。
残業禁止
「なんで残業してるのか?」→「仕事がおそい」→言われたくない→努力する
1日24時間。睡眠8時間に仕事8時間。残り8時間は会社でなく自分のために使ってほしい。次の朝元気に出社してほしい。
原価が上がることを徹底して嫌う。残業手当・機械の費用・電気代がかかる。残業の商品では正規の利益を得られない。
今も残業はない方向で進めている。
残業を評価する会社か、しない会社かの考え方の違いも働き方に大きな違いをもたらしますね。
残業に対する考え方・方針に学ぶべきものがあります。
ディスカッションの資料
「あとで目を通してください」と言われたものは一度も見たことがない。それで何も問題ない。その資料は誰のため?何のため?
15年、16年と同じ仕事を繰り返していると、その仕事が本当に必要かどうか、本人もわからなくなっている。
耳が痛いご指摘です。無駄なものを作っていないか、見直さなければと反省しました。
日本で一番大切にしたい会社大将、ホワイト企業大賞
社員を幸せにしようと思って取り組んだのではなく、ベストを模索し続けた結果、やはり社員がやる気を出しては働くこと、時間内でおさめてもらうことだと。
無駄を省き、時間内でおさめ、余計なお金が出ないようにする。
大きなテーマが『生産性向上』の講演でした。
私もできるだけ短い時間で、最大限の効果を出し、プライベートも含めて豊かな人生を歩めるよう工夫・差別化していこうとあらためて思いました。
おわりに
3回シリーズで講演をレポートしましたが、大変学びの多い4時間でした。
今日は勤労感謝の日、勤労に感謝しつつ、働き方の見直し・差別化を考えてはいかがでしょうか。
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