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【書籍紹介】自己啓発

普遍の真理”人格主義”『7つの習慣』

自己啓発

【こんな方にオススメ】(5段階)
●人として成長したい ☆☆☆☆☆
●良い人間関係・コミュニケーションを身につけたい ☆☆☆☆

 

【今回のテーマ】
人格形成

【今回の一冊】
◆タイトル:『7つの習慣』
◆著者:スティーブン・R・コヴィー
◆訳者:ジェームス・スキナー 川西 茂 訳
◆出版社:キングベアー出版
◆ページ数:481
◆1996.12.25 初版

 

【レビュー】

●個性主義と人格主義

<個性主義>
成功するためのイメージの作り方
テクニック、応急処置的な手法の説明
上辺の症状に対応し、その問題のもとにある慢性的な原因には全く触れていない
・人間関係、自己PRのテクニック
・積極的、前向きな考え方と姿勢

<人格主義>
誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、節制、黄金律などが成功の条件
「成功」といわれるような人生には、その裏付けとなる原理原則がある。
自分の人格に基本的な欠陥、二面性、あるいは不誠実さを持ちながら、テクニックや手法だけで人を動かしたり、仕事をさせたり、士気を高めようとしたりすれば、長期において成功することはない。

本書をご存じの方は多いと思います。
96年の書籍で、「何をいまさら」とも思われるかもしれません。
私自身、以前に一度読み始めて途中で挫折していました。
今回、改めて読み直すことで、多くの発見があったのでご紹介することにしました。
人格を高めること、人として成長することは私自身の人生のテーマでありますし、『論語』にもつながる部分が多々あります。
人としての土台を見直したいという方におすすめの一冊です。

<2017年12月31日追記>

本書を参考に仕事・個人・家族における価値観と優先順位を作成しました。

また、家族においてはミッションステートメントを作成・更新して、家族の指針に活用しています。

 

※『完訳』版の方が、意味がわかりやすくなっています。

(1)時間管理のマトリックス

私たちの時間の過ごし方は、基本的に4つの領域に大別することがでいる。
活動を定義する二つの軸は、緊急度と重要度である。

緊急・・・すぐに対応しなければならないように見えるもの
重要度・・・あなたのミッション、価値観、優先順位の高い目標に結びついているもの

<第一領域 緊急かつ重要>
・締め切りのある仕事
・クレーム処理
・せっぱつまった問題
・病気や事故
・危機や災害
→ストレスがたまる
 燃え尽き現象が起こる
 緊急な問題対応に追われる

<第二領域 緊急でなく重要>
・人間関係づくり
・健康維持
・準備や計画
・勉強や自己啓発
・品質の改善

→ビジョンを持つようになる
 生活のバランスがとれる
 健康になる
 人間関係が改善される
 危機が少なくなる

<第三領域 緊急で重要でない>
・突然の来訪
・多くの電話
・多くの会議や報告書
・無意味な冠婚葬祭
・無意味な接待やつき合い
・雑事
→短期的な視野になる
 八方美人に見られる
 目標や計画が意味なく感じる
 周りに振り回される
 人間関係が決裂することが多い

<第四領域 緊急でなく重要でない>
・暇つぶし
・単なる遊び
・だらだら電話
・待ち時間
・多くのテレビ
・その他の意味のない活動
→無責任な生き方になる
 重要なポストから外される
 他人や組織に依存しきった状態になる

第二領域に集中することは、効果的な自己管理の目的である。
「もし、常日頃から行っていれば、あなたの私生活の質、仕事の業績、または結果を著しく工場させる活動がそれぞれひとつずつあるとするなら、それは何だろうか」

 

(2)信頼残高という名の財産

信頼残高とは、ある関係において築かれた信頼のレベルを表す比喩表現。
その人に接する安心感。

礼儀正しい行動、親切、正直、約束を守るなどの行動を通して信頼残高の貯えができる。
些細な間違いを犯しても、信頼のレベルや精神的な貯えがそれを補ってくれる。
無礼な態度を示したり、相手の話に途中で口を挟んだり、あるいは過剰反応をし、相手を無視し、自分勝手に振る舞い、相手を脅かし、相手の生活をこちらの意のままにしようとするような行動が日頃から見られれば、ゆくゆくは信頼残高不足を起こし、硬直的なコミュニケーションしかできなくなってしまう。

<信頼残高をつくる6つの大切な預け入れ>
1.相手を理解する
2.小さなことを大切にする(小さな心遣い、礼儀)
3.約束を守る
4.期待を明確にする
5.誠実さを示す
6.引き出しをしてしまったときは、誠意をもって謝る

 

(3)人間関係の6つのパラダイム

1.Win-Win

自分も勝ち、相手も勝つ
それぞれの当事者がほしい結果を得ること
ある人の成功は、他人の成功を犠牲にしなくても達成できる

2.Win-Lose

自分が勝ち、相手は負ける
地位・腕力・資格・所有物・個性を使い、エゴや自分の立場や意見を通そうとする人間家族で愛を条件付で示す場合、友達や仲間、学校、スポーツなどでWin-Loseの脚本付けがなされる

3.Lose-Win

自分も負けて、相手が勝つ
基準、希望、期待、ビジョンなどが全くない
相手に好かれたい欲求が強い
交渉においては降伏すること
リーダーシップでは甘さと過剰な寛容さ
Lose-Winの人は自分の気持ちを押し隠しているだけ

4.Lose-Lose

自分も負けて、相手も負ける
頑固で、融通の利かない我の強い者同士がぶつかる結果
勝つ人がいないから、負けても我慢できる

5.Win
自分だけの勝ちを考える
相手に負けてほしいと考えているわけではない
大切なのは自分の欲しい結果を確保すること
ほかの人が目的を達成できるかどうかはどちらでも良い

6.Win-WinまたはNo Deal

Win-Winの合意または取引条件に至らなければ取引きしないことに同意する
価値観や目標が正反対であることが明確ならば、あなたを従業員として採用しない
今回のプロジェクトには一緒に組まない

最も良い選択は、その状況によって異なる。
大切なのは、状況を正確に理解し、把握し、脚本づけのひとつだけを、すべての状況に当てはめようとしないこと。
Win-Win以外は低次元の選択であり、長期においてはお互いの影響に悪影響を及ぼす本当のWin-Winを達成することができなければ、No Deal(取引しない)を選ぶ方が適当である。

 

●刃を研ぐ時間をとる第7の習慣

自分自身という最も大切な資源を維持すること

1.肉体
・バランスのとれた栄養のある食事
・十分な休養
1週間のうち3~6時間の定期的な運動 ← 第二領域

2.精神
・自分の核、中心、価値観に対して決意すること
・方法は人によってさまざま聖典を読む、祈りと名冥想、古典文学、音楽、ミッション・ステートメントの復習
時間を投資する ←第二領域

3.知性
・学校教育、それ以降が疎かになりがち
・質の高い教育番組、娯楽番組
定期的に優れた本を読むこと以上に、自分の精神を高め、養う方法はない
書くことも、知的側面の刃を研ぐ協力な方法
・スケジュールや計画を立てること

4.社会・情緒
・人間関係のリーダーシップ、感情移入のコミュニケーション、創造的な協力の原則に基づく
・普段の生活の中で、ほかの人と接する活動を通して行うもの

 

今回とても印象的だった点をご紹介しました。自己啓発を私的成功と公的成功の2ステップで構成し、各習慣全体に波及する活動を刃を研ぐとして、7つめの習慣となっています。
また、本書は具体例がとても詳しくて、興味深く、その点もとても勉強になりました。
アマゾンレビューを見ていると、完訳版の方がわかりやすくて評判が良いようですね。
少し文字が小さく、分厚いのが難点であり、しっくり来ない方は最後までは読めないかもしれません。

【目次】
第一部 パラダイムと原則について
 インサイド・アウト(内から外へ)
 人生の扉を開く「7つの習慣」

第二部 私的成功

第一の習慣 主体性を発揮する 自己責任の原則

第二の習慣 目的をもって始める 自己リーダーシップの原則

第三の習慣 重要事項を優先する 自己管理の原則

第三部 公的成功

相互依存のパラダイム

第四の習慣 Win-Winを考える 人間関係におけるリーダーシップの原則

第五の習慣 理解してから理解される 感情移入のコミュニケーションの原則

第六の習慣 相乗効果を発揮する 創造的な協力の原則

第四部 再新再生

第七の習慣 刃を研ぐ バランスのとれた自己再新再生の原則

再びインサイド・アウト

付録

【今回の一冊】
◆タイトル:『7つの習慣』
◆著者:スティーブン・R・コヴィー
◆訳者:ジェームス・スキナー 川西 茂 訳
◆出版社:キングベアー出版
◆ページ数:481
◆1996.12.25 初版

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆

 

【編集後記】
緊急な目の前は必ず実行するので、最近は第二領域、重要で緊急でないことを目標として取り組んでいます。
中長期的に良いことにつながる習慣を積み上げていくことが大切だと思っています。

 

【目指せ200冊レビュー!】
今回で165冊目です。

 

オーディオブック

書影

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

 

スティーブン・R・コヴィー/著、フランクリン・コヴィー・ジャパン/翻訳
2,376円

 

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