焼肉店で客単価を10%上げるための店内POP活用例
ある焼肉店からの相談
ある焼肉店でのお話です。
店内のPOPには、1,800円のそのお店で一番上等なお肉を紹介していました。
そのお店の平均客単価は3,500円ほどです。
なかなか来店客数や売上が伸びずに困っているところで、ご相談いただきました。
顧客の気持ちになって考える
ここで、お客さんの気持ちになって考えてみたいと思います。
トータル3,500円くらいで予算を考えているところに、
追加オーダーで1,800円の注文をするお客さんが何人いるでしょうか。
稀に注文する方もおられるでしょうが、かなりハードルの高い提案と言わざるを得ません。
客単価3,500円のお店でもう1品注文するとすれば、単価でいうといくらくらいまでなら許容範囲か、
この点をよく考える必要があります。
新メニューに挑戦
このお店では、店内POPで一番上等なお肉を紹介するのを、400円くらいのご飯物のハーフサイズメニューに切り替えてみました。
もちろん、とても味に自信があり、一度食べたお客様はリピートしてくれる可能性が高い逸品です。
すると、このハーフサイズメニューのオーダーが目に見えて増えました。
これまでハーフサイズメニューはなく、フルサイズのものしかありませんでした。
「焼肉後にご飯物は食べたいけれど、普通に一人前は多すぎる。」
こういうお客様の声に応え、単価も下げたことが当たりました。
客単価UPに成功
客単価3,500円のお店で、400円の追加中が増えると客単価は3,900円。
約11%の客単価UPですね。
飲食店の売上高は掛け算です。1ヶ月、半年、1年の来店客数で考えると、とても大きな金額になります。
ちなみに、業績不振店は毎年前年同月比5%前後で売上高が落ちているケースが多いように思います。
店内POPの重要性
店内POPはとても重要です。
衝動的な追加注文を得られる可能性を秘めています。
できればとてもおいしそうな写真も添えてPRしたいところです。
店内POPだけでなく、もちろんメニューの中での提案も重要です。
支援は覆面調査から
支援の形にもよりますが、私の場合、可能な限り、まずは顧客としてその飲食店で実際に食べてみます。
それから、経営者さんとの面談をするようにしています。
すると、顧客として感じたお店の印象と、話を聞いてわかったこととの間にギャップを感じる場合が多いです。
そこを1つ1つ埋めていくことで、一緒に良いお店にしていくようご支援させていただいています。
顧客になり、他店に学ぶ
自分がお客さんとして、飲食店に行った時に、ついつい追加オーダーをした時に、
「なぜ、私は追加オーダーしたんだろう?」
と自問自答するクセをつけると良いと思います。
価格、提案内容、ビジュアル、これらを全体的な客単価も考慮に入れて理由を考えると、もう1品を注文してもらうためのコツがわかってくるのではないでしょうか。
インドカレー店でも効果を実証
2017.10 追記
ナンのおかわり、種類変更、ドリンクの変更を効果的に提案することで、支援先のインドカレー店でも追加オーダーが増え、客単価がUPしたという、嬉しいご報告いただきました。
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