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【書籍紹介】リアル販売促進

誤解していませんか?販促の本当の意味『お金をかけずに売上を上げる[販促ネタ77]』

販売促進

【こんな方にオススメ】(5段階)
●販促はやりつくしたと思っている方 ☆☆☆☆☆
●お金をかけない販促を学びたい方 ☆☆☆☆
●今までとは切り口を変えたアプローチをしたい方 ☆☆☆☆

 

【感謝】
読者のみなさまへ
いつもありがとうございます。
我が家周辺では遅めの八重桜が満開です。
少し落ち着くかと思っていましたら、また色々と新しい案件のご相談が増えて参りました。

 

【今回のテーマ】
お金をかけない販売促進

 

【今回の一冊】
◆タイトル:『お金をかけずに売上を上げる[販促ネタ77]』
◆著者:販促アイデアサポーター/ファン促物語ライター 眞喜屋 実行
◆出版社:ぱる出版
◆ページ数:191

 

【レビュー】

●誤解しがちな販促の本当の意味

「販促」ってどんな目的でするものだと思いますか?

販促 = 割り引きしてお客さまに来てもらうこと

販促 = 自分の思い通りに売上を上げること

これは違います。

「割引」は、お客さまに感謝の気持ちをこめて還元したり、一度試しやすくしたりする分にはいいのですが、「誰でもいいから来店してほしい」という想いでするものではありません。
ましてや、自分の思い通りに上げるなんて・・・、お客さまは、お店の思い通りに動かされたいなんて思っていません。
ボクは「販促」を、こう理解しています。

「お客さまが欲しいと思う商品やサービス」を創り、磨き上げ、「お客さまが欲しい値段」で提供し、それを、「お客さまに分かりやすく」伝えること。

お店の活動のほぼ全てが販促活動だということです。

 

販促 = 値引き・クーポン・フリーペーパー

こう思い込み、耐えず広告費用がかかり、やめられなくなっているお店をよくみかけます。
そんな方におすすめなのが本書です。
77のネタということですが、どれもこれも役立つネタばかりです。
筆者が冒頭で書かれている”本書を有効に活用する6つの方法”にあるように、何かを感じたり、ひらめいた方法はチェックしておき、自分のお店に置き換えればどうなるかをメモし、実行することで本当に意味のある読書になると思います。
非常にわかりやすい実践の書です。

 

(1)魅力的な予告があると行きたくなる

回転寿司のくら寿司で行われていたキャンペーンです。
”予告!びっくらポンで「ワンピースグッズ」をプレゼント!もし、ワンピースが好きなこのPOPを見つけたら、期間中に必ず一度は来店するでしょう。
そして、[グッズ]が当たるまで食べるでしょう。

ワンピースが好きな方にしかハマりませんが、ワンピースが好きな方にとってはたまらないプレミア商品です。
・「予告」は、お客さまが次回来店する理由を作る
・「全員に浅く」よりも「特定の人に深く」のほうが強い印象になる

 

(2)調理工程や製造風景の写真を壁に貼るだけで美味しそうに見えてくる

ボクの事務所近くの商店街に「美味しそうだなぁ」と思えるお菓子屋さんがありました。
カウンターのショーケースの奥の壁一面には「ある写真」が大きく貼られていました。
その写真とは、『パティシエさんの調理風景』の写真です。
白いコック服に、30代後半くらいの男性パティシエさんが一生懸命にお菓子を作っている写真です。
この写真が貼られていることで、

「この人が作ったお菓子なんだ!!」
「この人きっとスゴイ人なんだろうなぁ」
「一生懸命、本気で作ってるんだろうな」

と想像してしまいます。実際には、誰だか分からないのですが、自然と信頼が生まれます。

・調理写真は、製造風景の臨場感を感じることができる
・写真に映っていると、権威を感じる(スゴイ人に見える)

 

(3)お客さまの「買いたいスイッチ」を押す言葉

「ちょっとほしい」が絶対にほしい」に変わるPOPがあります。
あるTV番組で、人気俳優が鎌倉の美味しいスイーツ店を紹介していました。
そしてあるとき、鎌倉に行く機会があり「せっかくなら」ということでそのスイーツ店に立ち寄ることになりました。
お店に着くと、あるPOPが置かれていました。

「本日は完売しました」

なんと売り切れで購入できなかったのです。

こうなると、次に沸いてくるのがこの気持ち

「次回は絶対に欲しい!」

です。

お店側がわざわざ生産数を減らして売り切れを演出する必要はありませんが、大量生産で品質を下げてしまう可能性があるなら、無理して生産数を増やすことはありません。
お客さまの「ほしい」が高まれば、きっともう一度買いにきてくれるでしょうから。

・欲しいものが手に入らないと、さらに欲しくなる
・無理して生産数を増やして、魂の安売りをしない

 

●不毛な価格競争でなく、質で勝負

日経新聞で茨城県つくばにある「みずほの村市場」という野菜直売所が紹介されたことがあります。
この直売所には、価格設定について独自のルールがあるそうです。
このルールがあるおかげで、みずほの村市場で販売する各農家さんの販売額は、全国平均よりも7割も高いそうなのです。
そのルールとは、

『同じ農産物を出す場合、すでに出ている商品より安くしてはいけない』

というもの。
このルールの中で、農家さんたちはどうするか。
品質を良くしようと必死で努力するんですね!
美味しい野菜が買えるならば、お客さまだって嬉しいです。
買う量だって増えます。ちょっとくらい離れていても足を運びます。
不毛な価格競争は粗利を下げるだけです。
競争するなら、本業の質でしたいものです。

 

本書は、1つのネタについて、下記の要素で構成されています。
わかりやすい説明 → 着眼ポイント → アイデアチャレンジ→ 発想のヒント → メモ欄
顧客心理の本質を突いたネタが満載で、時代が変わっても色あせることのない内容だと思います。
本書で新たな販促のネタを発見し、実践されてはいかがでしょうか?

 

【目次】
第1章 お客さまが[来店したくなる理由]をつくる
第2章 お客さまの[目と耳に訴える]魅力的な演出
第3章 コンセプトを変えると[商品が生まれ変わる!]
第4章 お客さまの[心理・心情に訴える]ググッとくる商品演出
第5章 [商品の魅力]がグングン上がる方法
第6章 [使われる理由][選ばれる理由]をつくる
第7章 お客さまが[思わず振り向いてしまう]店頭の仕掛け
第8章 [心つなぐ、温かみ]を感じさせる接客

 

【今回の一冊】
◆タイトル:『お金をかけずに売上を上げる[販促ネタ77]』
◆著者:販促アイデアサポーター/ファン促物語ライター 眞喜屋 実行
◆出版社:ぱる出版
◆ページ数:191

 

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆☆

 

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”金本 祐介(祐くんオーナー)のつぶやき”さん

【編集後記】
販促もまだまだ奧が深いなと感じました。
もっともっと勉強して、ご縁のあった会社がもっと繁盛するようにがんばります!

 

【目指せ200冊レビュー!】
今回で127冊目です。

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