納得できる生き方と人間関係がわかる一日一話

【こんな方にオススメ】(5段階)
●人としてもっと成長したい ☆☆☆☆☆
●自分のいたらない点をチェックしたい ☆☆☆☆
●難しいと思っていたが、論語を入門して学びたい ☆☆☆☆

 

【今回のテーマ】
人格形成

 

【今回の一冊】
◆タイトル:『生きる力が身につく論語三六五話』
◆著者:ハイブロー武蔵
◆出版社:総合法令出版
◆ページ数:431
◆2006.11.8

 

【レビュー】

●独り立ちできているか?

『子曰く、われ十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知り、六十にして耳順(したが)う。七十にして心の欲する所に従って矩(のり)をこえず。』

→孔子は言った。

私は15歳で学問を志し、30歳で独り立ちする自信を得、40歳であれこれと迷わなくなり、50歳で天が自分に与えてくれた使命をわかり、60歳で何を聞いても腹を立てずに素直に聞けるようになり、70歳で何をやっても道を外すことがなくなった。」

<解説>
この章は孔子の人生を語ったものである。
十五歳にして学問を志したというのは遅いともいえるが、それだけ苦労の多い
幼少期、少年期を過ごしたのであろう。
人の一生はそれぞれ異なるが、それでも目安としての通過点はある。

三十代、四十代になってもやることが定まらず、成果も出せないのは、一生を台無しにする恐れが大きい。

論語は、およそ2500年前に中国で活躍した孔子(紀元前552年10月9日‐紀元前479年3月9日)とその弟子たちの言行録です。
論語は徳川家康の自分の生きる指針、西郷隆盛人格形成の核となりました。
その内容は、日常生活やビジネスの現場で実践できる倫理学と言えます。
二十編からなり、冒頭の言葉を目次にしているだけであり、人物名が多く、あまり意味はありません。
論語は言行録であり、特に体系的、内容別にまとめられているものではないので、どこから読んでも大丈夫です。
365日、1日1語という構成なので、その通り毎日1つずつ読んでもいいと思います。
自分の成長や状況によって心に響く部分が異なると思います。
人格形成にオススメです。

 

(1)お金に振り回されていないか。

『子曰く、不仁者は以て久しく約によるべからず。以て長く楽しみによるべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利とす。』

→孔子は言った。

不仁者は徳がなく私欲でいっぱいなため、倹約の生活を長く続けられない。
また、長く平和な生活を続けることができない。
仁者は仁の境地にあるから安心して暮らすことができる。
仁者にまでは至らないものの知者は仁のよいところを知っているからそれを得ようと心がけていくであろう。

<解説>

孔子はお金があるかどうか、生活が楽かどうかに左右されない仁者を尊ぶ。仁者とは最高の徳を
身につけた人
のことである。

特に他人への愛と思いやりの深い人である。

また仁者とまでは言えないまでもその境地をめざそうとする知者も、自らの境遇に左右されないだろうと見る。
しかし、心が磨かれていない不仁者は、自分の境遇によって右往左往していくようになるという。

 

(2)物欲に振り回されていないか。

『子曰く、剛、毅、木、訥なるは仁に近し。』

→孔子は言った。

意思が強くて物欲に屈しないという「剛」、志がくじけることのなく勇敢な「毅」、質朴で飾らない「木」、口数の少ない「訥」の者は、仁に近い者と言える。

<解説>

孔子は口数の多いものや目先の私欲にふらつく者を嫌った。この剛毅木訥という四文字は日本の武士道においても尊重された。
吉田松陰も好んで用いた言葉であった。

 

(3)仕事は楽しいか?

『子曰く、これを知る者はこれを好む者にしかず。これを好む者は、これを楽しむ者にしかず。』

→孔子は言った。知るというだけでは、これを好きであるということに及ばない。好きであるということは、これを楽しむということには及ばない。

<解説>

英語や数学の勉強においても、スポーツや仕事、あるいは人生そのものについても言えることだが、一番の達人は楽しむ人である。
サッカーの神様と呼ばれたジーコや大リーグ野球最多安打のイチローも楽しいから練習する言っていた。
仕事も人生も楽しめる人が達人の生き方であろう。

 

●自分の言葉と実践を一致させているか。

『始めわれ、人においてか、その言を聴きてその行いを信じたりき。今われ、その言を聴きてその行いを観る。予においてか、是を改む。』

→始めのうち私は人に対して、その言葉を聞けばその行いまで信用していた。今の私は、言葉を
聞いてから、その後の行いまでを観察することにした。宰予(人名)のことから私はこのように改めたのだ。

<解説>

宰予は言葉が巧みな弟子であったようだ。
孔子が昼寝をしたぐらいでこれほど叱るのは、口ではふだん立派なことばかり言っているからだろう。口ばかりよいことを言うのに、実践、行動は疑問である人は山ほどいる。
行動と実践をもっと重視せよと注意しているのである。

本書はオーディオブックにもなっています。
ナレーターさんの声もスピードもちょうど良く、こちらも結構気に入っています。
耳で論語を通勤や車の中で学ぶのもオススメです。
知者・仁者への道は遠いですが、時々繰り返し読み聞きし、成長していきたいと思います。

【目次】
第一  学而
第二  為政
第三  八イツ
第四  里仁
第五  公治長
第六  雍也
第七  述而
第八  泰伯
第九  子罕
第十  郷党
第十一 先進
第十二 顔淵
第十三 子路
第十四 憲問
第十五 衞靈公
第十六 季氏
第十七 陽貨
第十八 微子
第十九 子張
第二十 堯曰

【今回の一冊】
◆タイトル:『生きる力が身につく論語三六五話』
◆著者:ハイブロー武蔵
◆出版社:総合法令出版
◆ページ数:431
◆2006.11.8

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆

【編集後記】
温故知新や克己心など、論語からの言葉も多いんですね。
聞いていると胸にささる部分が多々あります。
もっともっと成長し、「四十にして惑わず」の境地を目指したいと思います。

【目指せ200冊レビュー!】
今回で183冊目です。

 

生きる力が身につく論語 三六五話

丹波経営研究会