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【書籍紹介】社員を大切にする経営

最強の組織を作り出す戦略的「やる気」の高め方『モチベーションマネジメント』

社員を大切にする経営

新時代のマネジャー必読の書

【こんな方にオススメ】(5段階)
●組織の士気を高めたい ☆☆☆☆☆
●部下のモチベーションを上げたい ☆☆☆☆☆

【感謝】
読者のみなさまへ。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年は6日に1冊のペースで本を読みました。

今年はまた、これまで扱っていない新たなテーマの本もご紹介していく予定です。

【今回のテーマ】
モチベーションマネジメント

【今回の一冊】
◆タイトル:モチベーションマネジメント
◆サブタイトル:最強の組織を作り出す、戦略的「やる気」の高め方
◆著者:㈱リンク アンド モチベーション代表 小笹 芳央
◆出版社:PHP研究所

 

【レビュー】

●モチベーションを与えられない会社は見捨てられる

「誰からも入りたいと思われる企業」と「誰もが働きたくないと思う企業」の二極分化が起こってきている。
従業員に対してモチベーションファクター(企業活動に貢献したいと思わせるもの)が提供できない会社は、マーケットの競争力を失うだけでなく、大量の人材流出という内部崩壊の危機に直面することになる。
「この不況の最中に何を好き好んで転職をするのか」
退職の報告に来た自社の従業員にこのような苦言を呈しているとしたら、それは大きな時代の潮流を読み違えている証拠である。

本書は深刻化する従業員のモチベーション低下の危機に対して、20の具体的実践手法を提示しています。

(1)モチベーションマネジャーVSモチベーションブレーカー

モチベーションブレーカー
「あの人と仕事をしても、手柄を持って行かれるだけ」
「あと10年この会社で我慢して働いても、自分があんな風になると思うとぞっとする」
「顔を合わせれば数字の話ばかりでやる気を失う」
「過去の経験ばかり語られるのでうんざりする」

モチベーションマネジャー
「あの人のためならがんばれる」
「一度でいいからあの人のそばで学びたい」
「あの人に引き留められたら会社を辞めないかもしれない」

 

(2)コミットメント効果

会社が大きかったり、上司や経営者がワンマンな場合ほど部下が「既決感」を持ってしまう。
「既決感」とは、物事が既に決まっていて、自分が何を言おうがやろうが影響はない、自分の存在が会社の中で大きな意味を持たないと感じてしまうことである。
「どうせ自分が何を言っても無駄だ」
と、やる気を失ってしまい、部下は主体性を失う。
こうしたモチベーションの低下を防ぐには、できるだけ意志決定に参画できる機会を提供すること。
決定の場面に立ち会い、意見を言う機会があったか、「参画感=コミットメント」を味わうことができたかが重要となる。
「じゃあ後は部長と私で決めるから」
という上司の態度はもってのほか。
「意見を求めてもまともな意見が出ない」
という意見もあるだろうが、そもそも
「自分の意見」を考えるクセがなく、何かを自分が決定しなければならないシチュエーションがなければ、その決定による影響やリスクまで考えが及ぶのは当然。
上司にとって、多少コストがかかっても時には部下の意見に従ってみること。

 

(3)サンクス効果

やる気を失うのは、自分の仕事が顧客や会社にどのように貢献しているか実感できる機会がないという要因も多分にある。
顧客と直に接するサービススタッフや営業の場合は、顧客から「ありがとう」「役に立った」といった感謝の言葉を聞くことができる。
一方、管理部門や開発など、直接顧客と接する機会が少ない人は、
「果たしてこの仕事は、何のために、誰のためにやっているのだろう」
と、時に考え込んでしまう。
会社が大きくなり、役割が細分化されるほど自分の貢献が見えなくなる。
社員に貢献実感を持たせるのはマネジャーの仕事である。
また、営業担当者やサービススタッフなど顧客接点に立つ人が、開発スタッフや管理部門のスタッフに対し、顧客の声を届けるようなコミュニケーションの仕組みを構築するのがベストである。

 

●自社での実践的取り組み

リンク アンド モチベーションは”モチベーション”を軸にした初めてのコンサルティング会社であり、筆者はその創業者です。

・3ヶ月を1ヶ月とらえるオリジナルカレンダー(評価も賞与も3ヶ月ごと)
・組織のDNAを共有する「DNA講座」と「DNA通信」
・「オープンコミュニケーション」をテーマにしたオフィス環境
・新鮮な刺激を生み出す「レイアウト変更」

といった独創的な仕組みを自社でも実践されております。
この本で書かれた実践的な20のモチベーションマネジメント手法で、あなたの組織も今よりもっと「選ばれる組織」を目指されてはいかがでしょうか?

【目次と注目ポイント】

CHAPTER1 深刻化するモチベーションクライシス
・企業と個人の関係が変わる:「拘束関係」から「選択関係」へ

CHAPTER2 最強の組織はモチベーションマネジャーが作る
・コミュニケーション報酬という視点
・「目標の魅力」×「達成の可能性」がモチベーションの高さを決める

CHAPTER3 モチベーション・マネジメントの実践①
~あなたの部下は自分の役割や仕事を納得しているか?
・ロールモデル効果

CHAPTER4 モチベーション・マネジメントの実践②
~あなたは部下が何を求めているのかを知っているか?
・名前を取り上げる機会を設ける
・自己選択の機会を増やす

CHAPTER5 モチベーション・マネジメントの実践③
~あなたは部下を成功に導いているか?
・途中目標を設定する
・成功事例の共有機会を設ける

CHAPTER6 リンクアンドモチベーションでの実験的取り組み

【アマゾンでチェック】
◆タイトル:モチベーションマネジメント
◆サブタイトル:最強の組織を作り出す、戦略的「やる気」の高め方
◆著者:㈱リンク アンド モチベーション代表 小笹 芳央
◆出版社:PHP研究所

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆
●ボリューム 普通

 

【編集後記】
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今年もみなさまに色々な書籍を紹介させていただくと同時に、このブログを書くことは私にとって貴重なアウトプットの一貫となっております。
本年もよろしくお願いいたします。

【目指せ100冊レビュー!】
今回で45冊目です。

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