お客様が離れない 社員が辞めない 人が輝く 心の教育と経営

【こんな方にオススメ】(5段階)
●従業員第一経営を具体的に学びたい ☆☆☆☆☆
●社員が辞めない美容室にしたい ☆☆☆☆
●仕事の中で感動を生み出したい ☆☆☆☆
●バグジーのユニークな取り組みを知りたい ☆☆☆☆

 

【感謝】
読者のみなさまへ
いつもご覧いただき、誠にありがとうございます。
3月に入りました。大阪でも梅の花が咲いております。
東日本大震災から1年。
一人一人の人生の尊さをあらためて思い直し、働く幸福を一人でも多く感じられる、そんな会社創りに向けて、前進していきたいと思います。

 

【今回のテーマ】
従業員第一経営

 

【今回の一冊】
◆タイトル:ひとり光るみんな光る
◆サブタイトル:バグジー流感動経営
◆著者:久保 華図八
◆出版社:致知出版社
◆ページ数:141

 

【レビュー】

●読書が苦手な方のための従業員第一経営入門書

バグジーを知ったきっかけは、京都での講演会で伊那食品工業の塚越会長とともに、パネルディスカッションをバグジーの久保社長もお話をされていた時です。
その時も、この本が販売されていたのですが、ようやく、こうして購入して読むに至りました。
本書の特徴は大変文字が大きく、ページ数が少ないにも関わらず、内容は大変濃く、わかりやすい点です。
感動的なエピソードも紹介されております。
社員にも、お客様にも感動が生まれる経営、バグジーは美容室ですが、他業界でも活用できる仕組みも多くあります。
従業員を大切にする経営入門書におすすめの良書です。
特に読書が苦手な方もこの本でしたら、読めるのではないでしょうか。

 

(1)ホスピタリティ・マインドを大切にした店づくりの条件

1.すべての責任を経営者が引き受け、従業員の負担を軽くすること
責任は経営者、権限は従業員さんに)

2.優れたアイデア、お客様が喜ばれたことを褒めること
評価と公開

3.明るい職場をつくること
(楽しい職場をつくることこそ風土づくり)

お金だけで働いている社員がたくさんいる会社は、おそらく売上が伸びていないのではないでしょうか。
やはり、従業員の人がいきいき働いている会社じゃないと、業績はついてこないと思います。
従業員が笑顔で働いている店は、お客様も楽しいから再来店率が高い。それだけ店に対するロイヤリティ(忠誠心)が高いわけです。
お客様のロイヤリティと従業員のロイヤリティは比例していますから、愛社精神も育つのです。
仕事中に怖い顔をして、お金だけで働いている人たちのモチベーションをいかに上げて、仕事に生きがいを見いだせることができるかというのが、経営者の仕事ではないかと思います。

(2)ESが向上すればCSは上がる

美容室は従業員の技術が商品です。
その従業員がいなくなるということは、店頭から商品がなくなるのと同じです。
たとえお客様が離れていっても、新たなお客様を開拓すれば、事業は継続できます。
しかし、商品に相当する従業員がいなくては商売はできません。
そこで、CS(顧客満足)を高めることに専念する前に、まずES(従業員満足)を高めることにしました。
ESが向上すれば、自ずとCSは上がると判断したのです。
会社に残ってくれた14人の社員一人ひとりに、どうすれば頑張れるか、満足するのか、アンケートをとって聞いたところ、5つのキーワードが浮かんできました。
僕が最もビックリしたのは、14人の回答の中に、給料つまりお金のことがまったく出てこなかったことでした。

<5つのキーワード>
1.コミュニケーションをとり、安心させる
2.参加している(意見を聞いてあげること)
3.信頼(まかせてあげることにより)
4.勉強したい
5.環境づくり

※具体的内容は本書で詳述

(3)行事に休むと退社

ウチには必ず参加しなければいけない行事というのが4つあります。
この4つの行事には参加してもらいます。
休むと退社です。

1.入社式
2.夏の合宿・キャンプ
3.クリスマスの児童養護施設訪問
4.忘年会

いずれも、業務とは直接関係のない行事ですが、「感謝の心」「利他の精神」、そしてキャンプなどでの共同作業を通じて「チームワーク」を養うのに、役立っています。
こうした教育は結果として、それぞれの人間性を高めていきます。
人間性を上げていくと、顧客へのサービスが充実し、お客様のロイヤリティが髙まり、再来店率も向上、新規のお客様の紹介率が増え、生産性も向上する、という好循環が生まれることになります。
技術を磨き、心を磨くことにより、最高のサービスをお客様に提供できるのです。

●「親孝行」を社風に

最近、僕は「親孝行」をわが社の社風にしたいと考えています。従業員の人たちに「親孝行」を
義務づける、そのための仕組みもつくってきました。
自分以外の人間で一番身近にいるのは親です。
親孝行できない人は、きっと夫婦関係もうまくいっていないだろうし、まして部下の面倒をみたり、お客様に親切にするとか真摯に向き合うこともできないのではないかと思うようになってきました。
「親孝行有給休暇」制度で、例えば親御さんの誕生日などで帰郷した時などは、その様子をレポートとして提出してもらっています。

社員の要望を叶える「すべてうまくいったらどうする会議」
美容室なのに営業中に研修ができる「BAGZYアカデミー」
初任給とは別に親御さんにお礼をあげる「プレゼント援助金」
自分の夢を叶えるために休みをとる「自己実現有給」
など、他にもユニークな仕組みがたくさんあります。
信頼していた幹部社員が次々と退社し、会社がピンチになったことから、師に欲深い人の下では人は離れるばかりだと教えられ、残っている社員に従業員にこれまでのことを素直に謝ったことから、久保社長は変わり、奇跡が始まったとのことです。
お客様と社員と感動をわかちあう日々、そんな会社を目指す経営者さんにとってお手本となる考え方、具体的手法が凝縮されております。

 

【目次と注目ポイント】
はじめに
・「成果」より「成長」
1 お客様が喜ぶことなら何をやってもいい
・天使の仕事

2 人を活かす経営
・エンジェル・カード
・プロジェクト活動
・「すべて上手くいったらどうする会議」
・朝礼と終礼

3 人間力を高める人づくり
・人間力セミナー
・アシスタント心得帳
・スタイリスト心得帳
・BAGZY幹部心得帳

4 「心の経営」を実践するリーダーの条件
・期待してあげること

5 進化する「心の経営」
・ウチの社員は泣かすのが大好き
・人事評価のポイント

あとがきにかえて

【今回の一冊】
◆タイトル:ひとり光るみんな光る
◆サブタイトル:バグジー流感動経営
◆著者:久保 華図八
◆出版社:致知出版社
◆ページ数:141

 

【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆☆

 

【編集後記】
本書では、従業員を大切にする経営の事例として、
サウスウエスト航空のお話が登場しています。
やはり、類は友を呼ぶでしょうか。本を読むと、その中で紹介されている企業や名著に興味がさらに広がるところも面白い点ですね。
次回はいよいお100冊目です。
これで、レビュー終了というわけではないので、ご心配なく・・・。

【目指せ100冊レビュー!】
今回で99冊目です。

丹波経営研究会