【感謝】

読者のみなさまへ
いつもありがとうございます。
9月中頃になり、20℃を切る日も出てきました。
そろそろ冬の支度が必要なこの頃です。

【今回のテーマ】
飲食店経営(ラーメン店の事業再生))

【今回の一冊】
◆タイトル:『ラーメン屋の看板娘が経営コンサルタントと手を組んだら』
◆著者:(株)繁盛塾代表取締役 木村 康宏
◆出版社:幻冬舎
◆ページ数:318

【こんな方にオススメ】(5段階)
●最近ラーメン店の経営が低迷している ☆☆☆☆☆
●飲食店経営を物語りで学びたい ☆☆☆☆
●ラーメン店経営再建のポイントを学びたい ☆☆☆☆

【レビュー】

●ここだけ、今だけ、あなただけ

「いいかい?成功する人には共通して3つの要素が必ず備わっていると言われている。それが、『素直』『プラス発想』『勉強好き』というものなんだ」

「マクドナルドは世界企業なので、スケールが大きいですが、ほとんどのチェーン店は日本中共通レシピ、せいぜい東日本と西日本でレシピを変えているくらいです。つまり、どこの立地でも売れる商品にしなければならないですし、いつでも提供できなければならない。そして誰にでも、どんなスタッフでもできるような形になってなければいけない。つまり全体を考えてバランス重視にならざるを得ない。通信簿でいえば、オール四を作るのがベストなんです。」

「一方で、小企業は店舗数が少ないため、お客さん一人一人の顔を見た商売ができます。だからターゲットも絞れる。そうなると、極端に濃厚なスープや、強烈に辛いラーメン、さらに超極細麺なども提供できるようになります。なぜならば、家賃などの経費が安くて済むために、そこまでの客数がなくても利益が出る体質になっているはずだからです。」

「個人店や小企業の強みは一点突破できること。もっと正しく言えば、ターゲットとなるお客様をしっかり見据えて、個店対応、個人対応した一点突破ができることなんです。『ここだけ・今だけ・あなただけ』がキーワードなんです。」

本書は、業績が低迷しているラーメン屋大力屋に、店の娘の春香が、大学の講義で知り合った経営コンサルタント澤村にお店の再建を依頼することからはじまります。

大力屋は以前は繁盛店でしたが、今では競合のラーメン店が多くでき、業績は低迷していました。

その原因を紐解き、大力屋の経営者、スタッフの意識を変革していくプロセスを学べます。

ストーリーを読みながら、ラーメン店経営の勘所を学べるようになっていますので、専門書を読むのが苦手な方にもおすすめです。

(1)小さなお店は安くする必要なし

「チェーン店は一店舗あたりに求められる売上が大きいんだ。それは一等地に出店してしまうため
経費が高く、そうしなければ利益が出ないからだ。つまり、確実に売上が上がるような商品、すなわち
ラーメンだったら7500億円の中でも多くを占めているような、比較的はずれのない商品に偏らざるを得ないんだ。」

こだわった商品は大手が作ることが難しいという背景があります。品質の高さにこだわっている商品は作り手によって味が変わってしまうことが多いので、『どこでも・いつでも・誰にでも』実現できなくなってしまいます。だから商品力や接客力の圧倒的一番づくりでわざわざ来てもらうことは技術的にも不可能に近いんです。」

「利便性のもっとも大きなものは『安さ』です。実際、統計をとってみると、遠距離から来たお客様の方が近距離からのお客様よりも客単価が高いという事実が、あらゆる商売で見られます。すなわち大手のように便利さをウリにする必要はないのです。『小』は安くする必要はまったくないということです。」

(2)五感で伝える

「コンセプトをどう五感で表現するか考えるんです。」

視覚が83%、聴覚が11%、触覚が1.5%、味覚が1.0%、嗅覚が3.5%。これが人間の五感のバランスと言われています。」

「味覚ってそれだけなんですね。」

「逆に言うと、視覚が大切ってことか?」

「そういえば、この前行ったラーメン店は、チャーシューがどさっと載っていて、見た瞬間に美味しそうに感じたな」

(3)業績低下の原因は内部要因

「業績が下がる企業の80%は、内部要因その原因である」

「内部要因のうち、業績が下がる原因の80%はトップの経営情熱の欠如である」

「すなわち、80%×80%=64%。業績下落の原因の64%はトップの経営情熱が欠如したことに起因する」

●やる気の法則

「誰かが知らぬ間に作った商品が『今日からこれになるから』と投入されるとか、接客マニュアルがいきなり送られてきて『明日からこの接客でお願いします』というのは、結果として効果が小さいものになると言われています」

「これは『やる気の法則』と呼ばれていて、同じことをやってもやる気の強さによって結果が1倍、1.6倍、1.6倍の二乗倍、という3つに別れるというものです。」

「つまり、嫌々やった場合が1の効果だとすると、説明を受けて納得してやった場合がその1.6倍の効果、自分から率先してやった場合の効果は、さらに1.6倍の効果になる」

印象的だった部分をご紹介してみました。
ストーリーの本を伝えるのは難しいですね。
楽しくラーメン店再建のプロセスを学べます。
中身もかなりしっかりしています。
他の飲食店にも通じるものも多々あると思います。

 

【目次】

序章  職人が握る寿司よりも、回転寿司がブレイクしたのはなぜか
第一章 美味い商品は売れない!美味しくない商品の方が売りやすい!の秘密
第二章 弱者が強者に勝つための秘訣
第三章 ボロい店の方が美味いという都市伝説は本当なのか
第四章 店が変わった分しか、売上は上がらない
第五章 お客さんもスタッフも、人が集まるところに集まる
第六章 すべてはお客さんに伝えるためにある
第七章 お客さんがベルトコンベアに乗って流れてくる仕組みはあるか?
最終章 なぜまずいラーメン店にも行列ができるのか?
あとがき

 

【今回の一冊】
◆タイトル:『ラーメン屋の看板娘が経営コンサルタントと手を組んだら』
◆著者:(株)繁盛塾代表取締役 木村 康宏
◆出版社:幻冬舎
◆ページ数:318
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【おすすめ度】(5段階)
●総合 ☆☆☆☆
●読みやすさ ☆☆☆☆

 

【編集後記】
飲食店経営は奧が深いですね。
基本的に、食べるのが大好きなので、
この分野はもっと深めていきたいと思います。
好きこそものの上手なれですね。

【目指せ200冊レビュー!】
今回で137冊目です。

 

 

丹波経営研究会